彼女の手料理(1500円)

午前中

仕事中

Cちゃんが来た



かくかくしかじか
(仕事の話と、１つ道具をあげたのと。)
と、そんなこんなで



じゃあ今夜ウチに食べに来てね

と言われたので

今晩の飯が決まった。






説明しよう

彼女はダブルワーカー

私が勤務してる建物にもたまに来るのだ

なので勿論、関係者が裏方で出くわしても何ら不思議は無い






～メール～

Ｃさん、今晩のお勧めは何ですかね。

［特に何も。でもドリアはレシピ未だに思い出してないから勘弁してね。］



説明しよう

彼女は一度その店を辞めている

だがオーナーより腕利き

今日も今日とてオーナーは彼女に店を任せてお休み中だ



カランコロンカラン(実際は扉無いし電子音だし)

こんばんは、ドリア下さい。

［却下で。］






このパスタとこのパスタで迷ってるんだけど、どっちがお勧めかしら。

［お願い、ご飯モノ食べて。］

へ、何でまた。

［そのパスタの下拵え、私がこの前入って時に作った奴で(略)］






じゃあこのチキンカツみぞれ梅添え

［ロースカツのが人気あるよ］

このみぞれ梅添えってのが良いじゃん

［ごめん、今日も言われたんだけど、今みぞれ梅付けてないのよ］






この期間限定のやつ、俺が最初にこの店来たときにもあった気がするんだけど。

［大丈夫、それ去年からあるから。］






この店、オーナーよりも君が切り盛りした方が絶対繁盛するよね。

［そこまで頑張りたくは無いけどな。］






［ロースカツ人気だけど、鯖の味噌煮も人気だよ。］

へぇ、どっちにしよかな。

［両方いっとこーか。］

おい、1600円……。

［いや、片方単品にするんだよ。］

ほう、するってぇといくらになんだい。

［300円引きだね］

はぁ……っつーか、この前節約生活始めたの知ってんじゃん。

［そうだねぇ］

むしろ1000円君に払って作ってもらった方がお互いの為になるじゃん。

［そうかもねぇ］

俺がここで大金使う必要ってあんの

［え、意地。］

い……意地……。

［君があと1500円食べてくれたら、今日の売上が○万円台になるんだー。］

意地、ねぇ……。オーナーと張り合ってどないすん。






［Ｂくん］

何でしょうＣさん

［アイス食べたい］

食べてください

［え、良いの？］

……おい、ちょっと待て。

［なぁに？］

どこの世界に客に金を出して貰って自分で食う店があるというのか。

［え、ここに。］

キャバかよ……(しくしく)……はいよわかったよロースカツ定食と単品鯖の味噌煮と食べられないアイスで1500円な。

［毎度ありぃ♪］






先に鯖の味噌煮が定食になって出て来た。

まぁ、普通に美味いんだけどね。

調理師免許持ってるし(ただし和食の免許ではない)



袋麺と菓子辺りで済ませようと思ってた約200円の晩飯が

1500円になってしまったでござる



～続く～