路香でミチカって言うらしい

ちょっと面白かったので書きますが、本人に無許可なので、いつもどおりフェイクありで話します。

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火葬場で、母の知り合いの女性と話をした。
夫婦で学校の先生だったらしいけど、旦那さんが亡くなって、今は一人暮らしらしい。

「厚木氏さんは九州に住んでいるんですってね」

「はい。そうです」

「わたしも生まれは長崎なんですよ」

「へえ。そうなんですか」

「九州って9個も県はないのに、なんで九州って言うか知ってる？」

「わからないです」

「筑前、筑後、豊前、豊後、肥前、肥後で6つ。あと日向と薩摩と大隅が入って9つ」

「ほほー」

「では、筑前筑後はいまの何県でしょう。ちなみに筑後川は有明海にそそいでいます」

「えーと、じゃあ熊本県？」

「福岡県です」

「なにそのひっかけ問題」

「豊前豊後は何県でしょう」

「無視しました？全然わかりません」

「大分県です。滑って転んで大分県」

「なんですかその昭和のダジャレ」

「肥前は何県でしょう。ヒントはふたつです」

「えーと、長崎？」

「長崎県と佐賀県です」

「ほー」

「肥後が熊本県ですね。では日向は？」

「宮崎県」

「正解です。では薩摩、大隅は？」

「鹿児島県」

「さすがです。もう全部覚えましたね」

「え。それちょっとハードル高いですね」

「長崎のことは知っていますか」

「いえ。長崎の平和公園とか。行ったことはありません」

「よく知ってますね。祈念像って漢字で書けますか？　祈念は記念じゃなくて祈るって書くんですよ」

「へえ」

「あとは島原の乱ってご存知じゃありませんか」

「聞いたことはあります」

「重税で苦しんだ農民と弾圧を受けたキリシタンが合流した一揆ですね」

「へえ」

「3万7千人いたと言われています。天草四郎という16歳の少年がリーダーでした。最終的に鎮圧されましたが、女や子供も抵抗して、幕府側の総大将板倉重昌も戦死しています」

「詳しいですね」

「天草四郎には恋人がいました」

「へえ。初耳です」

「ミチカさんって名前でした。でも今のように好きって簡単に言えない時代でしたから、天草四郎は、色とりどりの糸で鞠を作って、これがわたしの気持ちです、って渡したそうです」

「へえ」

「天草四郎が命を絶ったときに、ミチカさんも海に身を投げようとしました。けれど、もらった鞠がその気持ちを思いとどまらせて、天草四郎さんの分まで長生きしたそうです」

「へえ」

「そんな時代もあったんですよね。　あなたも大変かもしれないけど、おかあさんの分まで長生きしてください」

「・・・ありがとう」



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もうひとつ。帰りの空港の待合室。
サングラスの男性と隣り合って、なぜか話をした。

「これから出発？　わたしはバンコクから帰って来たとこなんですよ。カードが使えなくて驚きましたよ」

「へえ。バンコクって洪水の、ですか」

「そうそう。これおみやげでさ。これだけ買って500バーツ。1000円くらい」

「安上がりでいいですね」

「こんなもんしかなかったのよ。ははは。やっぱり日本はいいね」

そのあとおれが母の葬儀の帰りだと話すと、テンションが落ちて申し訳なかったなｗ
楽しそうでおれもちょっと元気が出たよ。












本日のメール晒し
※あしあとが無く、ログがないまたは不特定多数に送っているのが明らかな気持ちの悪いメールを晒してます。

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はじめましてー☆

なかよくしてもらえたらうれしいなって思ってメールしました！！
寂しがり屋なんでよかったら構ってくださいね


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いやですー☆





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