- 名前
- 実花子
- 性別
- ♀
- 年齢
- 32歳
- 住所
- 愛知
- 自己紹介
- 喪女と化してますが、たまに日記書きにきます。 猫好きの猫娘です。
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それから?
2011年04月01日 00:56
~それから?~
そして大助は実花代と共に窮屈な家を飛び出した。
本彼、いや元彼のH岡君は実花代のケータイに着信を38件残しているが、まぁ気にする程のことではない。
「これからはずっと一緒だね。」
大助が微笑む。
「うん。」
実花代は俯きながら顔を赤らめた。
そして、ふと思いついたように彼に問う。
「これからどうしよっか?」
「う~ん……。」
3秒考えて大助が言った。
「ディズニーランドとか、どう?」
「じゃなくて……私達、か・け・お・ち、したんでしょ!?これからどうやって暮らしていくのか考えないと!」
「えぇっ!そんな…いきなりっすか……バ、バイト見つけるよ。」
「それから?」
「アパート?」
「いま幾ら持ってる?」
「……3万。」
実花代は溜め息を吐いた。そんなはした金でアパートなんか借りられるワケがない。
「私、この一年頑張って100万貯めてきたんだからね!分かってる?」
「ひゃ、100万!?」
「大助と一緒になる為だもん。仕方ないわ……私が敷金、礼金なんとかしてあげるから、大助はちゃんと正社員で就職できるように頑張ってね!」
大助はスーツと履歴書片手に電車に飛び乗った。
ただただ純粋無垢だと思っていた実花代の言葉がずしりと胸に突き刺さった。
「それから?それからどうするの?」
大助は車窓から移り行く町並みを眺めながら“それから”について考え続けた。
(これからオレはどうするのだろう。新しい家庭を築くのか?えっ?それからどうするって?新世代バンドで一時代築くとか言ってたけど結局、夢のまた夢か。ハハ。そんでマイホーム持ってローン払って……でもな~、最近、災害とか多いしな~、家とか潰れたら死にたくなるだろうな~。それから、それから、日本って小さいクセに原発いっぱい持ってて、いきなり爆発とかしたら日本にいるだけでヤバいんだろうな~。いっそ海外に家建てるとか?いや待て、オレ語学できんわ!これから一体そうすればいい?どうすれば……。)
移り行く町並みを眺めながらそんなことを考えていた。
それから?それから?それから?
(それから…とかさ…もう、どうでも良くね?)
そうして、大助は自分の頭が焼け尽きるまで電車に乗って行こうと決心したのだった。
このデジログへのコメント
そのままラストシーン引用しただけですよ~
読んだことなかった?
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