硬盤層（こうばんそう）

フレンドさんのログで夏野菜の事が書いてあったので ちょっとだけ書きますね。


皆さんは家庭菜園をする時に化成肥料を使いますか？

プランター等では仕方がありませんが、畑に化成肥料を入れると大変な事がおきます。

タイトルに書いたので、まずは硬盤層の話から。


化成肥料の主な肥料分はＮ(窒素)Ｐ(リン)Ｋ(カリウム)です。

リンは リン酸と言うように、酸素と くっついている事で安定しています。

化成肥料(リン酸)を畑に入れると、土の中で還元(酸素がリンからとれる)現象が起きます。

還元の時にリンが安定しようとしてする行動は、土の中の金属イオンと くっつきます。

そうすると その部分の土が硬くなってしまうのです。

それが 硬盤層です。

硬盤層は地表面から３０センチメートルぐらいの場所にあると言われています。

支柱を挿した時に硬い部分があって、もっと挿すと軟らかくなった場合 硬かった部分が硬盤層です。


硬盤層があると何が問題かというと、水はけが悪くなるとかではなくて(まあ 水はけの問題もありますが) 植物に問題が起きます。

まず、根が伸びた時に 硬い硬盤層があると、根は それより下へは伸びられません。

なので 地上部への影響も出てきます。

また、硬盤層は 他の場所の土と比べて地温が低く、根が地温の低い所に触れると 根の生育が遅くなります。


最近ではゲリラ豪雨もあるので、ゲリラ豪雨が起きると 硬盤層の上の地温が一気に下がります。

しかし 硬盤層の下は地温が一定なので根の生育に問題が起きません。

これは、某 無肥料自然栽培農家さんの言い方で言うと、「硬盤層の下に根を伸ばせなかった野菜は、ゲリラ豪雨で風邪を引く」という事です。

野菜が風邪を引くというのは、野菜が弱ると虫が寄ってくるという話です。

これも話すと長くなるので、興味がある方は「炭素循環農法」で調べてください。


まとまっていませんが 硬盤層の話はこのくらいにして、化成肥料の話をもう少し。

自然栽培をしている人が なぜ化成肥料を嫌うのか。

それは 死んでいる肥料分だからです。

話を少しそらしますが、自分の子供が自分で考えて何かをしようとしている時に 親が「こうしなさい」と言ってしまうと、子供は自分で考えずに言われた通りの事をすると思います。

肥料でも同じ事が言えるんです。

化成肥料は 作物が吸収しやすい肥料です。

なので 作物は肥料(特に窒素)が多いと必要以上に吸収して 無理に体を作ります。

例えて言えばフォアグラです。

必要以上に肥料分を吸うので 死んだ肥料と言うのだと思います。

反対に有機質肥料は、作物が吸収するには吸収できる根を作ってから吸収を始めます。

そして 作物は、自分が吸収したい分だけ吸収します。

まあ ここに関しては、有機質肥料でも多く畑に入っていたら 作物が必要以上に吸収するという話もあるのでなんとも言えない部分もありますが…


まとまっていないですが もう一点だけ。

現在 菌根菌(例えばマメ科の根粒菌)の研究が進んで、色々な植物には 畑に肥料分が無いと植物や昆虫、そして微生物で助け合って肥料分を作っているのではないかという研究がされています。

もしかすると、人が肥料を入れることで 作物が本来持っている能力を奪っているのではないかと言われはじめています。

たしかに、某 無肥料自然栽培農家さんの畑では、Ｎ･Ｐ･Ｋの肥料分が土壌中に ごく少量しか残っていないのに野菜が育ちます。

しかもジャガイモは自家採種のうえに、春ジャガと秋ジャガを同じ品種で同じ場所に植えています。

野菜栽培をしている人なら分かると思いますが、ジャガイモは そうか病の関係で自家採種は難しく、しかも連作は嫌われている野菜です。

でも その農家さんは
「ジャガイモは、収穫されなければ 同じ場所から新しい芽が出てくるので連作は自然な事」
と言います。

自分もジャガイモを自家採種して連作してみましたが、問題はありませんでした。

きっと 土に力の無い畑だと病気が出るのだと思います。



ちょっと書くつもりで書いていたら こんなに長くなってしまったので、まとまっていませんが今日はこのへんで。

こんな感じで書くと思うので 読める方は読んでいただけたらと思います。