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尊厳死。

2006年03月27日 19:09

尊厳死。

ここ何年か、医療過誤ニュースが目立つ。

それは。。。

自分が、同じフィールドで仕事をしているからだろう。

先日も、人工呼吸器の取り外しの件で世間がにぎわっている。

人工呼吸器。

まあ、自分で呼吸管理できない人には装着します。

実際、僕も救急をしていたときは、何度となく挿管し、呼吸器を用いました。

少しずつ、自分の呼吸に切り替えて。。。

晴れて抜管できた時。。。

そして、患者さんが、元気に退院していくとき。。。

なんとも言えぬ達成感がありましたよ。

人工呼吸器を末期の患者に装着する。。。

これは、どうなんだろう?

目一杯、痛み止めを投与され。。。

目一杯、強心剤で心臓を動かし。。。

回復の見込みのない人に。。。湯水のように高価な製剤を用いて。。。

いつも葛藤する。。。

ほんとに、これは正しいことなんだろうか?

家族との話し合いで決めたとはいえ。。。

これでいいんだろうか?

患者は生きているのではなく、生かされているだけ。

身体的な苦痛も、僕には推し量れるものではない。。。

強心剤ひとつとっても。。。。

無理やり心臓を動かすってことは。。。

それだけ体に負担かけてるんですよね。

創造してみてください。。。

しんどい体で、全力疾走を強いられる事を。。。

患者さんはもう意識はありません。。。

でも、全力疾走させられているんです。。。

僕は強心剤を使うとき、「患者自身はしんどいだけかもしれないですよ」と。。。

必ず、メリットだけではなく、デメリット

特に、患者の身体的負担についてもお話します。

どうしても、離れている家族が来るまでとか。。。

止むに止まれぬ事情なら仕方ないですよね。

昔。。。こんな家族がいました。。。

あれは、僕がまだ研修医時代の12/30のこと。

102歳の、おばあちゃんでした。

いわゆる老衰ですわ。

血圧が下がり、呼吸状態も悪くなってきた。。。

「今夜辺り、危ないかもしれないですね。。。」

家族には、連絡の取れる場所にいてもらうように伝えた。。。

その後、息子さんが再来院されたんですが。。。

「先生、もう年賀状も出しちゃったんで。。。せめて三が日が終わるまでは何してもいいんで、生かしといてもらえないかなあ。」

正直、愕然としました。。。

僕は、もう何も言葉も出ず。。。IVHを挿入し、循環胴体を安定させる薬を開始した。。。

そして、沈静をかけた後。。。挿管し、人口呼吸管理を始めた。。。

その患者さんは、結局1/2の夜中に亡くなりました。

看取ったのは僕です。

いくら強心剤、人工呼吸をしても限界はありますからね。。。

家族は、心肺停止後2時間して、やってきました。

にこやかに。。。やってきました。。。

「いやー、先生、おかげでいい正月を迎えられましたよ。」

怒るでもなく、笑うでもなく、呆れるでもなく。。。

ただ、何も考えられなかったことを覚えてます。

医療経済的な観点から見ても。。。

個人的には、財政を逼迫するような治療。。。

over treatmentは、避けたいものです。。。

それ以前に、みんなが健康な世の中であればいいのに。。。

安楽死尊厳死。。。

色々言われますけどね。

自分達がどうしたいか、どうされたいか。。。

考えておくべきことだと思います。

我が家は、延命措置はしない。

臓器提供もしないと言う事になってますわ。

ちなみに。。。

僕自身は、臓器提供は、しようと思っています。

ドナーカードもあるしね。

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