- 名前
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- コミンテルンが我が国の歴史を狂わせた。中学校の歴史授業でゾルゲ事件を教えるべし。 我...
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内なる声
2008年11月15日 16:34
「あんた、相変わらずアホな駄文ばかり書いて良く人様に公開出来るよなー。その神経の太さだけはホンマに見習いたいわ」
「だって、ここは私的文書公開で気の合う人と知り合う天下御免の場所だぞ。皆そのために来てるんだから問題ないの」
「おいおい。皆さん、少なくともあんたよりは内容のある文章を書いてるよ。他の人の書いたもの読んだことあんの?」
「ありまんがな。いつも楽しみに読ませてもらってます」
「楽しみって、いつも変なコメント残して嫌がられてるだけじゃん、あんた」
「ケッ。こんなわしにも、ログをいつも読んでくれる奇特なフレンドさんが何人もいるんだ。恐れ入ったか」
「奇特なフレンドさんって、あんたが勝手にそう思ってるだけでしょ。あんたがフレンド登録してる人と、あんたを登録してくれてる人の数の比、何だっけ?」
「(沈黙)」
「いい加減、ここでそんなに時間使うの止めなさいよ。バーチャルの世界なんて所詮バーチャル、って忠告してくれたフレンドさんもいたじゃん」
「(沈黙)」
「ほら、何も言えなくなった」
「…男には、負けを承知で戦場に臨まなければいけない時も」
「また訳の分からん言い訳をする。みっともないよ、いい年こいた中年がさ。あんた、いわゆる分別世代なんだよ。考えたことある?」
「うーむ。そうなんだよなー。自分のしていることを思うと、やはり恥ずかしくなる時も」
「そうそう。その常識が残っている内にきっぱりと足を洗うのが筋ってもんでしょ。大体、奥さんのこと考えたことあんの?」
「こら。この場で女房のことを持ち出すのはルール違反だ。貴様に何が分かる? わしだって女房のことは大切に思う。しかし、自分では如何ともしがたい現実がある。女房のこともそうだが、それ以上に子供のことがある。家庭を死守するのは絶対命題だ」
「…で?」
「…で、家庭を死守する決意をしながらも、埋められない心の隙間を埋めたくて、こんなところに出入りしている次第」
「あんたね。自分の言ってること、客観的に評価したことあんの? 単なる身勝手だよ、それは」
「…身勝手か。身勝手… それはそうだな」
「開き直ってどうするつもりなんだよ、あんた」
「身勝手で何が悪いんだ。わしは家庭では良き父親として近所でも評判なんだぞ。わしのことを密かに狙ってる奥さんも複数いる位だ」
「わっはっはっはっ。その、あんたのことを狙ってる近所の奥さんって、実在すんの?」
「いるとも。…」
「あんた、そういうのを妄想っていうんだよ。最近、ログのタイトルにもしてたじゃんか。みっともないから止めなさいって」
「やっぱそうか。貴様、鋭いところをついてくるな。まー飲め」
「御免だね。あんたと酒を飲む気にはならんよ」
「…ふん。…わしはそんなにみっともないか」
「その答えは、自分で分かってるんでしょ」
「…そうかもな。みっともない中年のオヤジ、それが私です」
「そうやって哀れを誘うところがまたみじめだって。男ならもっと胸を張れ。覇気を出せっていつも若いもんに説教足れてんじゃん、偉そうに。どうして自分はそうなのさ」
「おい。貴様に一つ言っておくぞ。わしは確かにみっともない。しかし、このバーチャルの世界でもわしは手応えのある出会いを見つけつつあるぞ。ハートとハートのぶつかり合いだ」
「…おっさん、あんた重症だ」
「重症で結構。貴様のような若造に理解してもらおうとは思わん」
「また開き直る。年は取りたくないね」
「若造。貴様が今から20年後、わしより良い男になっている自信があるか?」
「良い男って、あんた自分がそう呼ばれる資格があると思ってんの?」
「それはわしが決めることではない。しかし、…」
「…しかし、何だよ」
「…しかし、わしは今までに何人もの女と、ハートの受け渡しをして来た。貴様に分かるか? ひと時の幸せの後に、後姿を見送らなければならなかった女もいる。わしを…何よりも欲しながらも、自分から退いて行った女もいる。幸せにすることを誓って、その後紆余曲折がありながらも、その誓いを実践するために今でも一緒にいる女もいる。わしが誇りに思うことは、」
「…」
「…その女すべてが、わしの中では今でも日々、息づいていることだ。わしは記憶の中のその女たちの姿にいつでも手を伸ばし、その笑顔に触れ、その温もりを思い出すことが出来る。それが、」
「…」
「わしが生きて来たことの証しだ。貴様も男なら、」
「…何だよ?」
「それだけ、多くの女と出会い、多くの女を愛し、愛されてみろ。それが、」
「…」
「貴様の男としての在り方を教えてくれるだろう。自分が誰であり、これから何をすべきか。貴様の肌に刻まれた温もりが教えてくれる」
「…あんた、結局はただのマザコンだ。気色悪いぜ」
「…マザコンか。ふっ」
「何が可笑しいんだ」
「…いや、わしをマザコンとわざわざ呼ぶところがな。可愛いというか、貴様まだまだ若いわ」
「どういう意味だ」
「若造、良く聞け。男は元来、マザコンなものだ。母が与えてくれた温もりを再び得たくて同年代の女と恋に落ちる。自分で家庭を持ち、子供を育てようとするのも、所詮は母の胎内への回帰が目的。それは自分が満たされた幼少期を過ごしたことの自然な帰結なのだ。貴様、大学で心理学の単位は取らなかったと見えるな」
「(沈黙)」
「…それは構わん。しかし、在りのままの自分を受け入れるのもまた大切なことではないかの。自分を変えようとするのは結構。それは成長につながる。しかし、人間、変えられない部分というものがある。それを理解しておくことだ」
「偉そうな物の言い方をするな」
「そう意気がるな。若造、」
「あんたに説教されるのはもう懲り懲りだ」
「説教ではない。単なるみっともない中年のおやじの独り言じゃ。自分の価値観で人を断罪するのは止めなさい。それでは世の中から争い事がなくならない。大切なことは、」
「…」
「…自分が相手の立場だったらどうするか、考えてみることじゃないかの。貴様、それを実践しておるか」
「また自己弁護か。聞き飽きたぜ」
「そう捉えるのは構わない。しかし、」
「…」
「貴様、動揺しておるな。結構。わしはもう寝る。忘れずにドアは閉めて行け。夜風を浴びながら眠るにはちと寒くなって来たからの」
「…来るんじゃなかったよ」
「わはは。貴様、前回も確かその捨て台詞を残して行ったぞ。これが最後になるならば、幸運を祈るぞ」
「あんたに祈ってもらう程、落ちぶれちゃねえよ」
「さっさと帰れ。わしはもう寝る」
このデジログへのコメント
あは(^^)
まだまだ、お若いですよ♪
お兄さまw
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