熱く語ることか？

最近、車に樹液がついて困る。
毎年、夏のはじめと秋に、樹液が多くつく。

樹液は、ベタベタしていて、なかなか落ちない。


風邪は、良くなったと思ったら、ぶり返してしまった。咳が、治らない。熱も少しある。だるい。



女性が、
「私ね、昔、JALのファーストクラスのスチュワーデスだったのよ」
と言った時、これは、自慢だと思う。
女性でも、男性でもスチュワーデスに憧れる人は多い。

自分の過去を話したくなる時は、あると思う。


株式投資をして、利益を出したとき。
「俺さあ、ソニーの株を買って、15万円儲かったよ」
このときは、自慢も入っていると思う。

儲かれば、人に言いたくなる。


出勤途中で、自動車事故を見たとする。

「今日さあ、家の近くで、自動車事故を見たんだよ」

誰かに、言いたくなる。
これは、自慢ではないと思う。

でも、見たら言いたくなる。


知らなくていいことを知ってしまうと、言いたくなる場合もある。



金曜日の朝、友達(同僚)が部屋に入ってきた。
キョロキョロしている。明らかに、誰かに、何かを言いたいらしい。
嫌な予感がする。

俺は、風邪で、体調が悪い。

目を合わせないように、下を向いた。
早く、誰かを捕まえてくれ。。。俺以外の誰かを…。

しかし、部屋の中は、妙にシーンとしている。
全員、同じことを思っていた。

全員が下を向いたら、友達は、一番、話しやすい人の所へ来る。

俺のところだ…。

友達が、
「なあ、パンストとストッキングの違い、知っている？」
と言ってきた。

「はい？？？」

シーンとした、室内で、
「パンストとストッキングの違い知っている？」
と言われても、俺の頭は？？？だ。

しかも、静かな室内に響き渡っている。
そんなに喜んで、女性もいる室内で、朝から話す内容か？


しかし、友達は、聞いてきた知識をどうしても言いたかったらしい。
「パンストと、ストッキングはさあ、素材や織り方が違うんだよ」
と、いろいろと、説明を始めた。

はっきり言う。
違いなんて、どっちでもいい…。
俺は、男だ。履くことはない。。。

男が2人で、朝からパンストとストッキングについて、熱く語っていたら、変態2人組だろう。。。


昼休みに、
「○○さんと、●●さんがねえ、パンストとストッキングについて熱く語り合っていたよ」
と女の子たちの間で広まったら、俺たちは、変態だと思われる。


しかし、友達の説明は続く。
「素材が違うから、肌ざわりも違うわけ」

頼む。
そういうことは、言わないでくれ。

噂で広まる時には、
「パンストとストッキングの肌触りの違いについて、熱く語り合ってたよ」
となる。

しかも、俺は、一言も言っていないのに、「熱く語り合っていた」ということになる。
肌触りについて、熱く語り合っていた、変態2人組になる。
どんどん変態の度合いが増していく…。


これは、まずい。早く止めないと。。。
しかも、香港人みたいな格好をしている部下も聞いている。

あいつのことだ。
また、何か言いふらすだろう。

でも、俺の頭のなかでは、どうやって話を止めればいいか、わからない。
興味もないし、一方的に話されているだけだ。

一通り、説明を終えると、友達は行ってしまった。

もともと、そういう人なのだ。
何か、知識をつけると、他人に説明したくなるタイプ。
車のエンジンのことを熱く語ったり、経営理論を熱く語ったりするタイプ。
だから、今回は、何かのために下着のことを調べたか、聞いたのだと思う。

友達が行ってしまうと、同じ部屋にいた人たちから、
「お疲れ様。」
と言われた。

よかった。みんな、わかっていてくれた。



夜、俺が仕事をしていると、また、友達が来て、
「○○は、どこ行った？」
と言ってきた。

26歳の俺の部下のことだ。香港映画の実業家みたいな格好をしている男。

「もう帰ったけど」
と俺が言うと、

「あの野郎、俺のことをパンスト・ホットマン、て言いふらしたらしい」
と友達が言う。

パンストを熱く語る男。パンスト・ホットマン。

どっちもどっちだと思うが…。
小学生レベルの戦いのように思う…。