19日"A団体"慰労会？疲労会？

間仕切りの向こうのテーブルには
先客のＳ見さん・Ｙ本さん・Ｉ宮さんが着席していた。


Ｉ宮さんが、Ｔ原さんを見て「あ、」と小さな声を出した。
Ｓ見さんが微笑んで声をかけた「やぁ、Ｔ原さん、ひさしぶ･･･」

しかし、Ｔ原さんはＳ見さんには目もくれず、
Ｉ宮さんのほうにつかつかと歩み寄っていくと、
仁王立ちのまま、修羅の表情で怒号を放った

『お前、よくもこういう場所に顔を出せるな！』と。


I宮さんは無表情なままT原さんを見ていた。

ふたりの間に飛び交う物凄い阿修羅の波動。

T原さん・I宮さん揃って「気」の力が強大なタイプなのか、
そこに存在するだけでまわりの人の気の流れに影響を及ぼすような
雰囲気がある。





私は一瞬時間が止まったような錯覚を起こした。
まるで、世界にはT原さんとI宮さんだけしかいないように感じた。


（ウラに続く）