忘れられない初めての夜は？

コレは別にウラなネタではないんだけど、仮面浪人をするために初めて県外に出たときかな。

富山県から新潟県へ向かうとき、実家の最寄りの駅から特急に乗り込んだときに見送ってくれた11歳下の弟の涙。新潟の下宿先について夕食を頂いて、自室に入って片付けてから消灯し、横になって天井を眺めたとき。ふと思い出されたもう一人の弟のこと。僕が６歳のときに生まれた彼は３年後に春の用水路で命を落とした。僕の監督責任があったし、第１発見者は僕。見つけてから近所の人に来てもらって助けあげてもらって、玄関先で蘇生を試みたけどだめで病因で死亡が確認されたこと、警察が現場検証のために見つけた場所まで僕を連れて行って、僕が指を指して彼の身体がとどまっていた石の写真を撮っていたこと、長身の祖父が流していた涙、自責の念。その夜はずっと泣いていた。

あれから何十年も経っていて、時折彼のことを思い出すけどあれほど泣いたことはない。

この一生背負っていく記憶。どこかにちゃんと書きとどめておいた方がいいね。