趣味は読書、「異邦人」

カミュの「異邦人」読了。
この作品を恐らくは20代前半に読むだけは読んで、知ったかぶりをしていたかと思うと、何だか自分の浅はかさが恥ずかしい。しかも、一度読んだだけで。
エンターテイメント系の作品は、ある程度のスピードで、一読でも良いかもしれないが、文学作品には、解釈や理解、それに触発される思考が大切なので、作品に最後まで目を晒しただけでは、意味がない。
むしろ、読み終わってからの方が、大切である。
僕が、この作品から受け取ったものは、完全に僕個人の固有のものであり、他の批評家や知識人の誰かの意見に影響されるものではない。
文学作品を読む楽しみは、考える楽しみなのだと思う。自分のレベルで、考えるのだ。
時には、それは危険を伴うかもしれないが。