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1,136年前に没す文豪の慧眼を思ふ春

2016年04月03日 18:49

1,136年前に没す文豪の慧眼を思ふ春

毎年のことながら、この時期に日本にいれば、気になるのは桜のこと。

そして毎年のように、わしはある男の慧眼に感嘆する。


その男とは、在五中将


そう、在原業平(825年、天長2年~880年7月9日、元慶4年5月28日)。


あの、「春の心はのどけからまし」という歌には、今更ながらその観察眼に敬服せざるを得ない。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13102705003

彼は稀代の好色家でもあったというが。それは彼の耽美主義の行き付く果てやったのか。



わしは桜を見ながら在五中将を思い、自らを花に譬えて散る事こそが美と信じ散華した英霊を思い、冬の間に何もしていないようで春に備えて蕾を膨らませている木々の勤勉を教えてくれた女を思い、わしの横でこの花を眺めしみじみと「もう春なのね…」と呟いた女を悼む。


春は余りに過去に引き戻される。



皆様、ええ春の夕べを。

このウラログへのコメント

  • masago 2016年04月05日 15:18

    在原業平が亡くなったとされる地の近くの駅は業平橋駅でした。
    それが今ではとうきょうスカイツリー駅だって。
    風情がない。昔の地名が消えていくのは耐え難いです。

  • ベソ 2016年04月06日 00:00

    > masagoさん
    御意!とうきょうスカイツリー駅…調べてみると東武の駅。何と無粋なことを…

    でも駅名変更に対する反対運動があった記録がない。今の日本人の感性ってそんなもの? 嘆かわしい…

  • ベソ 2016年04月07日 23:16

    > み そ のさん
    野生の桜の原産地はヒマラヤであることを最近知った。でも今の形に発展させたのは間違いなく我が国の先人達

    なのでその子孫たる我々は堂々と桜を誇って良い訳です

    そして桜を眺め物思ふ…

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