本日の契約者、将来的に苦労するぞ～

相変わらず出勤中。ご存じの様に俺の職種は不動産会社なので週末や祝祭日が休みなんてありえない。契約の稼ぎ時である。

　でね、午前中からの契約が１時間ぐらい前に終わったんだけど・・・これ、契約者（賃貸マンションを借りた人）は今後苦労するぞ！～ってかおそらくもう他の不動産会社では一切賃貸でアパ－トやマンションを借りる事はできないであろう。


　何か本人が悪いわけじゃあないんだけど・・実の母親が連帯保証人になるのを拒んだんだ。本日が契約当日だっていうのにいきなり俺の携帯に連絡があって－－－「保証人になるのはOKだけど連帯保証人とは聞いていない。連帯保証人には絶対ならないから契約書の約定を変更してくれ！！」こう云ってきたんだ。


　そんなバカな！身内だよ。それも自分の息子が部屋を借りるのに連帯保証人にならないってどういう事？もう朝から大変だったんだ。（高額金銭で現金取引させるわけにはいかないから契約書は１週間も前に保証人に先渡し→契約書内容に納得の上契約金も振り込んだ筈なのに・・）当社、社長と打合せして、貸し主にも相談して－－－やっとこさ契約が終わったけど前代未聞。

　皆さんは一般的な保証人と連帯保証人の区別って判りますか？判るよね。民法の基礎だから暇な人はネット上で再確認してね。お部屋を借りるって・・家賃＝つまりは金銭債務に関する契約書だよ。それについて実の母親が連帯保証人を拒むなんて・・

　俺、不動産業界20年以上やってるけど・・この息子さんは今後引っ越す時どうすればいいの？（今回特例的に契約書変更で一般保証人扱いにしたけど）通常は絶対ありえないんだ。契約書自体も当社は俺が作ったが・・これは国土交通省の標準約款をもとにそっくりそのままＰＣ入力してある。→つまりは日本全国どこでも通用する（ってかこれを基準としろっていう国土交通省の通達みないなもの）内容になってる。

　どこの契約で連帯保証人を拒む親がいるんだよ！自分の息子の契約なのに・・（しかも定年退職してるんじゃなく、親もきんと勤めてて財産もあるのに・・）逆に言えば親が連帯保証人になってくれない一族＝親戚にも保証人をお願いできない－－－つまりは今後この入居者は他の物件、契約できないよ。

　大げさだろうけど実際そうだよ。どんな不動産会社だって国土交通省の契約書を使う筈だし、マンションやアパ－トを借りるのに連帯保証人がいない（親がなってくれない）これ、とんでもないよ。

　挙げ句の果てに（保証人も契約に同席したけど）国土交通省の契約約款はおかしいだの、言葉の言い回しが変だのさんざん文句云ってた。当社は国土交通省の契約書、そのまま使ってんだし、それで文句あるなら日本でアパ－ト・マンションなんぞ借りれないよ。大手不動産会社なら契約解除措置をとるところである。

　いや、絶対入居者大変だよ。今後（今回は例外的に当社の管理物件で契約できたけど）他の物件、もう実家以外は賃貸でアパ－ト・を借りれないんだから。（実の親が連帯保証人になるのを拒む様な家庭の保証人に親戚だろうとなると思う？そりゃムリだって）


　どこの世界に金銭債務の保証が連帯保証人じゃない一般保証人の契約書が存在するんだよ。そんなの絶対ありえない。－－－皆さん、信じられますか？入居する本人は礼儀正しくて28歳でＩＴ会社のプログラマ－、ごくごく一般的な素直な入居者なのに・・今後一切親が連帯保証人になってくれない－－－長年不動産やっててこんな契約したのも今回初めて。

　いろいろあるもんだね。入居者、今後賃貸マンションの引っ越しはできないって事になっちゃうよ。この親、どう思いますか？息子さん、可愛そうに・・・