【ツンデレハート】仲直りする

お題無視！ご了承を。


「とにかく謝るっす」
喧嘩の理由はともかく、こちらから手を差し出さないと何も始まらないと新進気鋭ちゃんはアドバイスした。
というわけで今日は余計に弁当を作った。

キーンコーンカーンコーン
お昼だ。
ツンデレちゃんっ！
「何よっ！あたしから声かけようとしたのに！タイミングがずれてるんだからねっ！」
ごめんごめん。一緒にご飯食べよう♪
「何よっ。同じ事言おうとしたんだからねっ！バッティングしたじゃない！なんか乱打戦でばかり高得点取って、投手戦で味方援護打撃のないチームみたいで……ぶつぶつ……」
また怒ってるぽい。
でも怒りの矛先が昨日の件ではなくなったようだ。

屋上。
どっさり。
「あ。あたしもお弁当余計に作ったんだからねっ！ばかっ」
乱打戦の意味がわかった。
「べっ別に敗けを認めて仲直りをしたいとかじゃないんだからねっ。むしろ逆であたしから手を差し出して勝ちたかっただけなんだからねっ」
じゃあ、僕がツンデレちゃんの食べて、ツンデレちゃんが僕のを食べよう！
「どのみち余るわよっ」
「ではご相伴に預かりますよ～」
幽霊ちゃん、なぜここに？
「わらわは幽霊ですから、移動自由ですよ～」
「お化けっ？」
特に大きな驚きをしないツンデレちゃん。
「ご馳走様ですよ～」
おかず減ってないよ、幽霊ちゃん。
「幽霊ですから～」
ズコー。

「いつもながら、あなたの周りって賑やかね」
そうかなぁ？
ところで昨日の喧嘩って原因なんだっけ？

「……なんだっけ？世界情勢の話だっけ？……あははあはは」
あははあはは。

いつの間にか氷解してるふたりだった。


放課後。自宅。

「お裾分けなんだからねっ！」
「あらあら。助かるわぁ～」
余ったお弁当は兄くんの家族が食べました！


ちゃんちゃん