交通事故

最近、事故のニュースが絶えませんね。
GW初日に深夜高速バスの事故があり、18歳の無免許運転が登校の子供たちに突っ込んだり。
今日も、ユニック車（クレーン付きトラック）が事故を起こしてしまいました。

僕はクルマが好きが嵩じてクルマ関連の雑誌や書籍を編集してきました。
その後、齢50を過ぎた今も重車輛専門の整備工場の営業として働いているワケで、こういったニュースには敏感に反応してしまいます。

今日の熱海での事故は、僕の個人的な見方としては、クレーンの走行時の格納位置に問題があったんじゃないかと思っています。

クレーン付きのトラックには、走行時にクレーン格納位置っていうのが、その車輌ごとに決められているんですね。
後方格納車と前方格納車と二つに分かれます。
で、クレーン格納を前方に納められるのは前輪に掛かる車軸重を大型車並みに増トン改良が施された車輌のみです。車軸、タイヤ、ブレーキが、クレーンを前方に格納しても充分に安全性能を確保している車にのみ前方格納がOKとなるワケです。

事故を起こした車は、クレーン後方格納の車輌だったんじゃないでしょうか？
その車輌が前方にクレーンを格納して走っていたんじゃないかと思われます。
クレーン後方格納車で荷台に積んだ貨物（今回は小型のバックホーを積んでいた様ですが）の関係でブームを前にして走った場合、明らかに前輪に掛かる荷重がオーバーしてしまいます。
ブレーキなんか全然効かなくなります。
前輪も荷重に耐えられずバウンドを繰り返します。前輪がバウンドすれば、操舵も聴かなくなり思った方向に車をコントロール出来なくなります。

「途中からブレーキが利かなくなった」というドライバーのコメントある様ですね。

ブーム後方格納車にも関わらず、ブーム前方格納で走っているクレーン付きトラック、かなりの数で走ってます。扱っている事業者の危機意識、ビックリするくらい低いのが実情かと思います。