翼を手に入れる前　～　小さな人間　～

他人に、危害を加える、

そんな　小さな　人間ちゃう。

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住之江警察署では、雑居房に一人でいれられていた。

それでも、

留置場の管理官？がおるから、話しかければ話せた。

隣の房では、３人入っていて、時々話をしていた。








拘置所では、独房で、おそらく左右にも

人がいるはずや。気配はある。

でも、話し声は全くない。

















四畳半程度の、剥き出しのコンクリートの部屋。

幅が１畳、奥行きが２畳程度。

入り口のドアには取っ手がない。

横開きの引き戸。その横に縦長の格子窓。

一番下が食事などを渡すための台がついている。




部屋の奥には、右手に洗面台。鏡はない。

左が和式便座。大きな木枠の台に設置されている。

台の横に気持ちだけベニア板。




目隠しの役目か？膝下くらいしか隠れへん。

一段上がって、和式の便座に跨り、膝下が隠れても意味がない。




畳は年季が入って、歪んでいる。

布団はまさにせんべい布団。

毛布も硬く毛羽立ったもの。
























ウチだって、ひとりの人間やし、

そんなに強い訳ちゃう。

今だから、こうして話せるけど、

メッチャ不安で

心理的なプレッシャーを掛けてくる検察官や警察官。

自分が学んだことを、

まさに逆手にとってされている。

そう認識できても、

自分に選択する余裕はなかった。

ただ、自分がこれまでにしてきたこと、

感じたことを話しただけ。













それが罪になる？





嘘をついて、他人を陥れて、




それで、その人たちは、納得するん？










ウチは、騙したり、陥れたりはせぇへん。





これがウチの生き方や。










それがこの、民主主義の規律に反するんやったら、仕方ない。







それを罪と言うんやったら、









ウチは罰を受ける。











逃げも隠れもせぇへん。
















それでも、３ヶ月も拘留されて、さすがに疲れた。


















いくつかの容疑があったが、

結局、起訴されたのは　傷害　のみ。






　　　　　　　　　カレを　　　　　　　殴ったか、　　　　否か。













ウチの主張は一貫している。

平手打ちしたこと　　これは認めている。







でもそれは、ウチに非があってした訳ちゃう。







反省する点はない。









弁償するような事もない。









示談？　相手が頭を下げるなら。


まぁ、そんな気がないから　訴えを起こしたんやろうし。











　　　　二股掛ける事、　　　それは罪には　問われへんのか。
















彼女が居ることを知っていて、

横から奪い取ろうなんて、思っていもないし、

そんな事はせぇへん。











平手打ち、


それ以上は、暴行もしていない、




抵抗もしていない。





出来ない状況に陥れられたから。







でも、裁判では、



カレを殴った・・・暴行したか・・・否か。




ウチの受けた傷については




判断されへん。
























その半年後。












ようやく、翼を手に入れることが出来た。







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