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なつの終わりに・3

2006年06月15日 09:59

あの子が店に入ってきた
何気に俺の横に座り何時もの可愛い笑顔
俺に向けてきた

俺も笑顔で返し、何時ものように楽しい時間を過ごした

何時ものように2人で店を出て、何時ものホテルに入った

熱く激しい時間を過ごした

彼女は俺に答え、何時に無く激しく燃えた

俺は何気に聞いてみた、何故俺に黙って明け方に消えるように帰るのかを

彼女は笑って答えなかった、それでも俺は尋ねた

そして彼女は困った顔をして答えてくれた

それは何ヶ月も前に俺がしたことだった

俺は親の墓参りの帰りだった

ある墓にふと目が止まった、もう長い間お参りの人も無く、花も枯れて水も変えてない墓だったので、せめて水を替えてやろうと妙に優しい気持ちになり
水を替え、親の墓から花を持ってきて替えってやったことを話してくれた

彼女は身寄りが誰も居なくなった事や、俺が花を供えてくれたことで俺に好意を持ってくれたことも

そしてこのお盆にこの世に出て来れたので、俺と
一夜をともにして恋愛感情を持ったと

俺はこの子の話を最初は信じられなかったが
いつかのように目の前で消えた事を思い出した

彼女はさらにこのお盆が明ける時、俺を連れて行きたいとも言った

でも貴女が本当に好きだから、とても出来ないとも言った

俺はこの子が愛しく好きで居るから、この子があの世に帰るまで一緒に居ようと思った

そしてこの子の墓を訪れて、思い出に残るようにとも考えた

このかわいそうなこの子の為に・・・・

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