仮面の告白　８１

１９８９年１１月９日　私は仕事で当時の西ドイツ　ローテンブルグにおりました
お正月のツアーから帰って着た際、成田に到着した飛行機がなかなか乗客を降ろさずイライラ
そうこうしていると、機内放送が入りました

本日早朝　天皇陛下が崩御されました

騒然とする機内に外国人客が、何？と訊ねてきました
今朝　我々のエンペラーが亡くなったそうです
　
おお　何て歴史的な日に着たんだろう・・

昭和と平成の狭間を旅してきたんだなぁ～

そう１９８９年は　とにかく歴史的な日に遭遇しました
２月　大喪の礼　の日に日本に着く飛行機全て厳重な手荷物検査が実施されました
通常２時間前で良いチェックイン・タイムは４時間前となり、トランクまでⅩ線検査の対象になりました
通常、成田～羽田の移動は７０～９０分を想定していますがその日は４５分でつきました
首都高速に車がいないのです
強烈な規制がされていたようで・・スイスイです
そして１１月９日　ベルリンの壁が崩壊しました
テレビで映し出されるシーンがどこか映画のようでした
これ・・今、ベルリンで起こっているの？

そうだよ・・偉大な歴史的瞬間だよ！

少なくとも私が生きている間に　あの壁が崩れるとは思いもしませんでした
プライベートでベルリンに行った際に鉄条網が張り巡らされた周辺の異様な光景は忘れられません
多くの人が壁を越えて亡命しようとし、射殺された場所には十字架が立っていました
時代の流れって、動き出すと止められないんだなぁ～と実感した瞬間でした
まだ　この仕事をして１年半でした
緊張しながらも、一生懸命やっていた時代です
私にとっては忘れられない出来事でした