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11th Kosugi Part 17

2006年04月09日 03:38

決して体力があるわけではない。
ましてや若さとも、とうに訣別している。
なのに、これが最後の交合だと思うと
欲望に途切れがないのが自分でも不思議だった。
ともかく、休み休みでも「続く」のだ。
もはや時間の感覚は飛んでしまっている。
愛液精液の匂いがほのかに立ちこめる部屋は
明らかに時の流れを茫漠とさせている。
洗面所での行為の後始末をするためにも浴室に入る。
湯はすでにたたえられているから入浴には絶好だ。
抱き合い、唾液を吸いあいながらパンティをはぎとり
全裸にしたあたりから、ペニス硬度がまた高まってきた。
太ももでそれを感じてうれしかったらしく、
なかばの佇立をしごき始めて天を衝かせる。
かくて浴室も、ベッドへの第四の関門になってしまった。
その頃ようやく使われだしたボディシャンプー
互いの身体に塗りたくった。
ぬるぬると濃度のある液体を少し多めに指にとり
腰を落としてぱっくりと口をあけさせた女性器に送り込む。
手のひら全体に落とした液体で包み込むようにして
女のへそのあたりを突っついている男性器に塗りしごく。
たかまる性感とくすぐったさとで腰をねじるようにして避けるが
また、快感を求めてもっとを求めだす。
「また、できるね。また、まんこできるね。」
かすれた声でつぶやきながら、ボディシャンプーよりも
かすかに濃度のない液を垂らしだす。
ペニスをしごく手に力が異様に入りだすのが
また、登りつめるのが近いというサインだった。
少し痛い。
だからかきまわしていない左手
女の手を押さえて中断させると
右手の指はつっこんてかきまわしたまま、
眼前に性器が来るように跪いてしまう。
すぐ意図を察して、片足を浴槽の淵にかける。
まんこがおっ開いちゃう。」
一瞬オヤジのような言葉づかいだと思ったが、
ともかく淫語の語彙が豊富なのには驚かされた。
「ぱっくりまんこ、なめて。舐めあげて。」
「そう、下から舐めて。」
アナルも舐めてよう。」
浴室のタイル壁にもたれて、かろうじて身体をささえて
崩れ落ちるのを防ぎながらわめきちらす。
「いや。いや。すごーい。」
まんこ、すごーい。」
「垂れる。たれるよおお。」
その言葉どうりに、膣口をふさぐこちらの口に
シャンプーと混ぜ合わさった愛液が流れ込んできた。
そのまずい混合液を押し戻すかのように舌をすぼめて挿入すると
そのまま、激しく回転させる。
「うわああ。」と何度目かのシャウト。
それに続く何度目かの痙攣
「いやああ。」
「やめてえええ。」
「イ、イっちゃううう。」
今までなんども繰り返した替わりばえがない行為なのだろうが
毎回、毎回反応が異なり、そして激しくなっている。
身体を前傾させてこちらの首にしがみついたかと思うと
イヤイヤをした後で急に静かになって動かなくなってしまった。
イク事を少しも我慢しなくなっている。
というより、何度でも登りつめる自分の性にようやく気づいたのか
どんどん自分を高みに
押し上げ、
回復し、また求める
快感に完全に目覚めたようだった。
それがわかっているから、しばらくそのままで動かないでいると
早くも手がのびてきて、ペニスに触れだしていた。
とりあえず脇の下に両手をはさんでもちあげると
身体をぐるりと回して今度は壁に向かって立たせた。
そして、後ろから責めだす。
耳たぶを甘咬みしながら乳房をつかむ。
硬くとがって突き出し乳首を指で挟む。
それだけで感じ出しているのだが、
かまわず乳房をつかんだ手をねじりあげる。
「痛い。」と「いい。」が交錯する。
首を後ろに投げ出すようにして快感を表現する。
その瞬間、硬いペニスを臀部に思いっきり押し付ける。
必死に首を回して唇を求めながらも
必死に手を回してペニスをつかもうとする。
そのしぐさがたまらなくいとおしく思えて
思わず右手をおろし、
親指でクリトリスの辺りを撫で
人差し指愛液をもらしているおまんこ突っ込み
中指を後ろに伸ばしてアナルを刺激する。
アンダンテ。はじめはゆっくりとした動き。
モデラート。だんだんと速くし…
アレグロ。最後には激しくばらばらに動かす。
片手は浴室の壁。
もう一方の手は何とかペニスをつかもうともがき空を切る。
快感を求めて尻は突き出され
首は唾液を求めてこちらの口をかろうじて塞ぐ。
首から、背中、そして腰から太ももにいたる曲線が
浴室の鏡に映り込み、無理な体勢ならではの妖美な絵を描いている。
「出るよ。出ちゃうよ。」
浴室にいるためだろうか、激しく動く指の間から
染み出すように液が迸りだすと
やがて、ぴゅ、ぴゅーという感じで噴出してきた。
「ね。ね。またイクよ。またイクよ。」
まんこいーい。」
「うわあ。またもれるうう。」
「いやあああ。」
急に性器がふくらんだような触感が指に伝わったかと思うと
またも、じゃあじゃあと迸りだした。
さすがに洗面所の時ほど出ないので
いわゆる「潮吹き」なのか放尿なのかは定かでないが
いじわるううう。」
と叫びながらアクメに達したのだから
どちらにしても男では感じることのできない快感なのだろう。
ようやく、欲望がしばし静まったらしく、浴槽に身を沈めることができた。
身体を密着させて湯につかる。
柔らかな女体を抱きながら、は、えもいわれぬ贅沢な気分だ。
まして激しい行為の後だけに、休息が嬉しかった。
次の行為再開を期待しながらの休息が嬉しかった。
だが、
後5分ぐらい、という期待は浴槽の中で
蛇のようにくねりだした腕と
ナメクジのようにじくじくと唾液を送り込んでくる唇と
蜘のようにはさむ力をましてくる脚に
もろくも崩れ去った。
湯船の中で、のたうつ海獣のような性交が始まってしまったのだ。
ベッドはまだ遠かった…

(続く)

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