配達される女､配達する男･･

先日都内の某駅前で､友人と待ち合わせをすることになりました｡

通勤電車の駅というわりには､こじんまりとした駅前｡
時刻は午後3時｡
まだまだ日は明るい｡
駅周辺には､○×ﾎﾃﾙなどと書かれたきらびやかな看板が､駅前を覗き込むようにあちこちから顔を出し手招き?している｡
なんだか怪しげ?な匂いが･･｡

時間になってもなかなか現れない友人に､携帯と睨めっこしながら駅前脇の路地前で周りを観察していました｡

よくよく見ると､私と同じ様に､携帯電話と睨めっこしては､何だかｿﾜｿﾜした様子の男女が数名､駅前に点々と立っていました｡
しばらく経つと､それぞれ待ち合わせの相手が来たとなると､会話もそこそこに､そそくさとﾎﾃﾙ街へと消えていきます｡
いやいや､昼間から羨ましい??限りです･･｡
と､よくよくよく見ていると､駅前の車2台がやっと停まれるほどのｽﾍﾟｰｽに､男性の運転する車が引っ切りなしにやってきては､中から1人もしくは2人､綺麗な女性が出て来ては､それぞれﾎﾃﾙ街へと消えていく･･と､その車にさっきまで駅前で携帯と睨めっこしていた女性が､ﾀｸｼｰにでも乗り込むように後部座席に乗り､とこかへ行ってしまう｡

これはいわゆる､ﾃﾞﾘﾊﾞﾘｰなんとかというやつなんでしょう｡

そんなところに立っていたら､私も何だか場が悪いような､変な感じでしたので､友人にﾒｰﾙし､目の前のMに入って待ち合わせることにしました｡

が､2階にｺｰﾋｰを持って上がると､手前の禁煙席に比べ､明らかに喫煙席が混んでいます｡
手前の禁煙席に座って､よくよく見ていると､中には男性2人にまたまた綺麗な女性数名｡男性が引っ切りなしに鳴る携帯と何か話をしている様子｡しばらくすると､中の女性が立ち上がり出て行きます･･その間にまた別の女性が入って来ます･･もう1人の男性は､携帯の男性の部下?のようです･･引っ切りなしに店から出てっては戻ってきて､携帯の男性に何やら報告しています｡

Mの2階の喫煙室は､まさに派遣事務所さながらの雰囲気でした｡

そうしてその日私の目の前を､何人もの女性が次々と配達されて行ったのでした｡

私自身､日々変なことして､変なことばかり考えていて同類･･??なんだなと思う反面､目の前の光景には､ただ唖然としてまい､とても複雑な気持ちになってしまいました｡