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飲むワクチン
2021年11月28日 23:37
飲むワクチン技術の安全性を東大医科研チームが確認
お米をすりつぶし、水にといて飲めば感染症への免疫がつく。
そんな「飲むワクチン」技術の安全性を、東京大学医科学研究所などのチームが確かめました。
開発したのは、下痢などになるコレラの発症を防ぐワクチン成分が含まれたコメです。
菌に汚染された水や食べ物を口にして感染するコレラは、発展途上国を中心に現在も年間最大400 万人が感染し14万人が亡くなる病気です。経口ワクチンが実用化されていますが冷蔵が必要など普及には課題が残されていました。
そこで同研究所の清野宏・特任教授らはワクチン候補として、常温保存が可能な穀物のコメに着目しました。
コレラの毒素が腸管に吸収される際に使う、それ自体は無害な蛋白質の一部をコメ内部に作れるよう、遺伝子を組み替えた専用のイネを開発しました。
このコメを粉にして生理食塩水に混ぜれば飲むワクチンが完成します。
成分が腸管で吸収され、異物に対抗する「抗体」が作られて免疫がつく仕組みです。
チームはマウスやブタ、サルで、飲むワクチンの安全性や効果を検証した上で、2015~16年、医科研付属病院で成人男性60人が参加した臨床試験(治験)を実施しました。
その結果、ワクチンを飲んだ人に重い副反応は確認されませんでした。
40~75%の人の血中には、コレラ毒素の吸収を抑える抗体も出来ていました。
ワクチンを飲む量が多いほど抗体の量が増える傾向も確認できたということです。
今後は企業と協力し、より大人数の治験で有効性を見極めて実用化したい考えです。
現在は東京・白金台にある医科研の一室で専用のイネを栽培していますが、植物育成のノウハウを持つ千葉大などと共同で大量栽培を急ぐということです。
清野さんによると、動物実験では3年間常温保存していたコメを使って免疫をつけることができました。
飲むワクチンは、呼吸器の粘膜から主に感染する武漢熱ウイルスなどにも応用できる可能性があるということです。
「注射器や冷蔵保存が必要ないコメは究極のワクチンにできる。実用化を急ぎたい」と話しています。
治験の成果は専門誌ランセット・マイクローブに
掲載されました。
このデジログへのコメント
治験にはまだ時間がかかるでしょうけれど、もし、常温で保存できる飲み薬が実用化されればワクチン接種よりもはるかに早く普及するでしょうね。
> koujiさん
コメント有り難うございます。
確かに常温可能なら、普及は早そうです。
今のコロナワクチンなどは温度設定が特殊ですもんね。
素晴らしい。これぞブレークスルー。一日も早く実用化して欲しいね。
> ベソさん
返信したつもりで返せていなかったようです。すみません(>_<)
オミクロンが発見された辺りからまた感染者が増えてきましたね。対応可能なお薬が早くできて欲しいです。
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