どこかで誰かが見ているお話。

どこかで誰かが見ているお話。

私は、競馬が好きだ。

賭けることはもちろんだが、

馬の鍛えられた筋肉や、
力強い走りを予感させる
浮き出た血管。

競馬場の鮮やかなターフの色。

非日常が好きな私には、
そのようなことを思い描く
だけでワクワクする

癒しの時間である。

昨日、週末のレース情報を
何気なく見ていたところ、
冠名『オメガ』が目に入った。

オメガと言えば、原禮子。

池袋サンシャイン60に本社を
置く凄腕女社長。

原禮子に纏わるステキな話がある。

三浦皇成という騎手がいる。
彼が、騎手をめざしていたころの
できごとだ。

ある時、腕を怪我した三浦皇成が
電車に座って乗っていた。

たまたま、原禮子とその孫が
同じ電車の同じ車両に乗り合わせていた
のだが、三浦皇成は、怪我をしているにも
かかわらず、原禮子の孫に席を譲ったそうだ。

原禮子が車中で三浦皇成と
会話をしていると、
彼が騎手を目指している
ことを知る。

原禮子は、孫への対応にいたく
感激をし、馬主であることを明かすと、
将来、自身の所有馬に乗って欲しいと
告げたそうだ。

騎手学校を卒業し、
みごとプロ騎手になった三浦皇成は、
原禮子の全面的な支援を受けて、
若くして才能を伸ばすきっかけを
掴んだ。

日頃からの人への優しさは、
多ければ多いほど自分に返ってくる。
当たり前だが、見返りを求める
邪心があってはならない。

逆も言える。

人に不親切であったり、
自分中心であればあるほど、
人からの冷たい風当たりが
返ってくる。

因果応報である。