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秋月辰一朗

2019年06月03日 21:00

秋月辰一朗

1916 年~2005 年。長崎市万才町生まれ。
当時の浦上第一病院医長。
'52 年に聖フランシスコ病院医長、'86 年顧問。

爆心地から1.4km で被爆、医師として被爆者の治療に当る一方、永年に渡り被爆者の証言の収集を行った。

吉川英治文化賞、ローマ法王庁の聖シルベステル勲章、他。著書に長崎原爆記、死の同心円。

プロフィール写真・図表は長崎放送HP より)

(以下秋月辰一郎著「体質と食物」クリエー出版部刊より引用)

秋月医師は昭和20年、長崎原爆病院勤務被爆した。

その病院がたまたまミソとショウユとワカメが大量に保存してあった。食糧不足のおり毎日ワカメ味噌汁を飲んでいたためか、患者と医師、従業員原爆症が出なかったことが評判となり、たちまち近隣諸国に広まった。

チェルノブイリ原発事故前後のミソの輸出量の比較をすると明らかに、ベルギ-・ドイツオランダイギリスフランスなど欧州で増加。特にベルギ-は39トンから150トンと輸出量が増加している。

秋月博士長崎市の聖フランシス医院の内科部長であった。1945 年8月、長崎原爆が投下されたとき、同病院は爆心地からほぼ1キロ半余り離れたところにあった。

同病院のほとんどの患者は、原子爆弾の第一撃からは生き残ったが、まもなく爆弾から飛散した放射性物質による放射能疾患に取りつかれてしまったのである。

このような状況において、秋月博士の行った処置は、患者ならびに医療スタッフに、玄米ご飯、味噌汁醤油汁、ワカメなどの海草、食塩などの食事を厳格に守ることを命じた。

このような食事を患者と病院スタッフに守らせ、そして砂糖の禁止と、甘いお菓子を絶対食べないように命じたのである。
このような措置のおかげで、他では被爆者が放射能被曝障害で次々と死亡したが、同博士のところの患者とスタッフは、一人として被曝による犠牲者を出さずにすんだのである。

秋月博士の指示「塩分を多くし、甘いものはやめなさい」

博士は、次のように命じた。

「私が、炊事に携わる人々と医療スタッフに厳しく命じたことは、塩を少しまぶした玄米のお握りと、それに味噌を多めにいれた濃い味噌汁でした。砂糖は一切使わないよう指示しました」

また、同博士

「この指示に従わない者は、砂糖血液を駄目にするので砂糖はやめなさいと、情け容赦なくしかりつけました」という。

秋月博士は、このような指示の結果を、次のように明らかにしている。

「このような食事によって、わたし自身、放射能障害をまぬがれ、医者としてきつい仕事をこなすことができたのです」

放射能は致命的な量でなかったかもしれないが、岩永修道士野口牧師村井看護婦婦長もそうですが、その他の病院スタッフ、入院患者とわたしを含めて、みな大変危険な放射能塵の中で生きながらえたのも、このような食事法によってなのです。

疲労や原爆症を克服して、毎日無事に働くことができたのも、また放射能障害を免れたのも、この様な食事のおかげです」

秋月博士被爆体験
1945 年8月9 日、長崎原爆が投下された。

その爆心地から、たった1.8kmのところで、当時聖フランシスコ病院医長であった秋月辰一郎博士と病院関係者は全員被爆した。

健康ストア健友館

(中略)

さらに博士は、次のように職員に命令したという。

爆弾をうけた人には塩がいい。玄米飯にうんと塩をつけてにぎるんだ。塩からい味噌汁をつくって毎日食べさせろ。そして、甘いものを避けろ。砂糖は絶対にいかんぞ」

秋月辰一郎著「死の同心円-長崎被爆医師の記録」講談社刊・絶版

放射線宿酔」と呼ばれる。

レントゲンを受けたあとに起こることがある全身の倦怠や筒宇などの症状には、体験上、生理食塩水より少し多めの塩分を含んだ水を飲むとよいということをとっさに思い出し、原爆放射能から体をガードするには、塩が有効であることを推理したのだ。

みそ汁の具は、カボチャであった。

のちにわかめみそ汁も多くとったらしい。

砂糖を禁じたのは、砂糖は造血細胞に対する毒素であり、塩のナトリウムイオンは造血細胞に活力を与えるという、彼自身の食養医学によってである。

すると、どうであろう。

そのとき患者の救助にあたったスタッフらに、原爆症の症状が出なかったのである。

ふつうなら、しだいに原爆症の症状が出て、進行してしまうところなのに、彼らはそれからのち、ずっと現実に生き延びているのである。

食というものによる、見かけからはなかなかわからない「体質的な強さ」というものの重い価値を知り驚嘆した。

ちょっとした体質のガードが、明らかに生と死を分けているからである。
博士は人間の体質にとって、みそが実に大切であることを説き、のちにこう語っている。
「この一部の防禦が人間の生死の境において極めて重要なのである」

秋月辰一郎著「体質と食物」クリエ出版部刊より引用)

※上記記載の塩は、伝統的製法で作られたものです。(いわゆる自然塩)

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