女心。

家の近くに隠れ家的なワインバーみたいなのがあります。

たまたま通りかかった（家飲みのお酒が切れて買い足しに行く途中）時に見つけました。

少し小洒落ていて店の前に黒板がありメニューやら店のコンセプト的な事が書いてありました。


その中に「隠れ家的な…」
と書いてあったので（愛知県のでっかい施設の近くにのでっかい通り沿い。しかも店の中丸見え。）全然隠れ家じゃないじゃないか！
とツッコミを入れたくなり立ち寄りました。

中に入るとマスター1人で店内はカウンターと2人用のテーブルが２つ。

雰囲気も小洒落ていて、カウンターには本を読みながら飲んでいる人、スマホをピコピコして飲んでる人、カップルなどがそれぞれの時間を楽しんでいました。


マスターが自分と歳が近いのもあり、仲良くなりちょくちょく行くようになりました。

いつも結構酔っ払っていくのですが、マスターがピザ（ピッツァ）がオススメだという事で、ある日食事をしに夕食をしにいきました。


店に入ると、こんな時間に珍しいですねなんて言われながらピッツァを作ってもらう事に…


しかしマスター何か忙しそう。


忙しそうだね？と聞くと。

なんか意味深な返事。


店内を見渡すとテーブル席にちょっと小太りでメガネの男性。

緊張した面持ちで水を飲んでいる。


だいたい状況が飲めたのでマスターに視線を送ると小さくガッツポーズのジェスチャー。

間違いない。

この小洒落た店で。

サプライズ的な。

記念日的な。


悟った瞬間、なんか自分まで緊張してきた。


15分くらいすると少し小柄でショートカットの女子登場。

可愛らい彼女だなー
なんて思いながら飲んでいたら…


なんとお互い敬語！


もしかして！

今日ここで付き合って下さい的な流れ？

緊張するやん！

マスターもうっすら汗かいとるやん！


そして、


いよいよ、


サプライズ時間。


マスターが裏に行った後。


少し暗くなる店内。


音楽もムーディーな感じ。

そしてマスターが小さめの1ホールのケーキを持って登場、ロウソクではなく何バチバチした花火みたいなのが１本刺さっている。



マスターが小さめの声で

「おめでとうございます。」

テーブルの上にケーキを置くとサッとカウンターに戻る。


戻ってきたマスターの顔は今日イチの仕事をした男の顔。


いい流れやん。

ゲットできるやん。

嬉しそうな女の子。

男もいけると思ったのか、一気に畳み掛ける。

カバンの中からプレゼントを出し、

男「お誕生日おめでとう！」

さらに喜ぶ女の子！


ケーキの花火だいぶバチバチなってるけど大丈夫かなと思いつつ戦況を見守る事に。

プレゼントを開け喜ぶ女の子。




と、その時。


女の子の携帯が鳴る。


そして女の子電話に出る。


そして…


女の子「彼氏が迎えに来たので帰ります。」


全員「！！！！」



結局女の子はケーキを箱に入れ持って帰りました。

男は10分程して2人分払って帰りました



彼氏がいる事ゆっとけや…


やるせない雰囲気の中…


思い出しました。





T「マスター俺のピッツァは？」
マスター「あと15分かかります…」




忘れとるがな！