合同トライアウト【プロ野球選手を目指して】

友達が受ける事になった。

来期から始まる、北信越ＢＣリーグという独立リーグだ。
年間７２試合、給料は月に１５万～２０万程度。
オフシーズンはぶっちゃけバイト生活。

幸い日本は草野球という生涯野球のできる環境が整っている。
が、それは軟式球<ゴムボール>を使った遊びである【実は軟式は硬式よりも難しいと思うけど】。硬式球を使った野球は、プロ・社会人・クラブチーム（欽ちゃんの球団とか）に籍をおかない限り、学生時代で終了であり、日本野球の頂点であるセ・パ両リーグへの道は途絶えると言ってもよい。

その狭き道のりを広めるのが、独立リーグである。

テレビで見る年俸～億とかの夢の世界とは異なる【夢】の世界。

彼は、中学野球部のエースで、強豪の高校でもエースになった。卒業後東都大学リーグの強豪校からも誘いが来たが、怪我の関係で断念。怪我が完治したあと、日ハムの入団テストを受け２次テストまで進んだが、そこで終わってしまった。
今は草野球のリーグで、タイトルを総取りしているそうだ。
まぁ、物足りないそうだが。

そんな彼が弾んだ声で
「金沢でトライアウト受けるんだけど、付いてきてくんねぇ？」
と電話をしてきた。
普段口数が少なく恥ずかしがりやの彼が。

仕事の関係で無理だと伝えたが、
本当は、めっちゃ付いていってやりたい。
その気持ちを、
「準備しっかりして、頑張って来いよ。結果楽しみにしてるから」
という言葉に込めた。

彼も、
「おぅ！頑張ってくるよ」
と。
普段、頑張るなんて絶対言わないやつなのに。

たとえ最高峰に上り詰めることは不可能だとしても、
永遠の野球少年でいつづけるために、

Ｔよ、マジ頑張れ!!