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『梟の城』 感想♪( ´▽`)

2012年06月13日 00:23

梟の城司馬遼太郎
司馬遼太郎直木賞受賞作品。

主人公は、伊賀忍者の相弟子である葛籠重蔵、風間五平で、重蔵が秀吉暗殺を目指す時代小説です。
自らの使命と、忍者としての生きがいをかける重蔵、伊賀の掟を破り武士になり重蔵を捕らえることで栄達を掴もうとする五平。

忍者武士生き様の違いが読んでいてとても面白い感じました。また、同じ忍者でも甲賀者、伊賀者では、まったく性質が違うことにも驚いた。
闇夜での忍者同士の戦闘はまるで活劇を見てるようで血の気が騒ぎました。主人公を慕う女性も登場し、恋愛小説としても楽しめた。

忍者は他国の領主に雇われはしたが忠義を尽くすことはせず、おのれの職能にのみ生きることを人生、道徳の主軸においていました。今日の権勢が直ちに滅びることを本能的に知っていたからです。出版当時(高度経済成長前)、経済がサラリーマンを中心に回りはじめた時代にうまく重ねたことが伺えて、司馬さんの着眼の機敏さはすごいなと思いました。

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