虹の橋「捨て猫ランと子供達」パート２

時は容赦無く過ぎてゆく
ランのお腹には命が育っている
ランは哀しんでいる暇が無いのを知っていた
そして公園の近くの空き地で子供を産む事を決めた

公園には沢山の苦悩が在った
人間の勝手でここに追いやりながら、ここで生きるなと云う
この公園の猫達は好きでここにいるのでは無い
ましてや孤独になりたかった訳でも無い
信じた人間に裏切られてここにいるのだ
公園にはランを追いかけ廻す人間がたくさんいた

でも仲間達が優しくしてくれた
仲間達もランと同じく人間に捨てられた猫達だった
公園に生きる古い猫は生きる知恵を教えてくれた
仲間達が励ましてくれた

時々だが優しくしてくれる人間もいた
そして餌をくれる優しい人間もいた
喉をさすり背中を撫でてくれる人間もいた
優しさが多く集まりランの生きる力になった
ランの瞳には生き抜く強い意思が現れた