もう終わりにしよう

もう終わりにしよう。



さっきメールが来た。完全にわしを見る目が変わっている。
そうなることはわかっていた。たぶん、わしがそう仕向けたかな。ホントの別れに綺麗は要らない。
そうやって自分で区切りをつけようとしていたかもな。

わしの愛した女は消えた。わしを愛していた女も消えた。

不思議なことに別れた時の辛さはあまりない。
その時に終わっていたからだろう。

わしへの感情はなにもない内容だった。逆にそれが踏ん切りがついた。

メールに色々書いていたが、自分のことだけだった。

なんに縛られてきたのか。

もう、怒る気持ちもない。
涙も出ない。

出会わなければとかそんなことも思わない。

消えたかな。存在が。

わしはどこかで嫌われようとしてきたんだろう。それが彼女の為になると。
それを認めることが出来なかった。

だから苦しんだ。勿論深く愛していた。

でも裏切られたとは思っている。それはさっきのメールでもわかった。

もう終わりだ。すごく吹っ切れたと同時に心が死んだ。

彼女のことは終わりに出来る。

その代償はわしの心だ。