アニメ「カラフル」・・考えさせられます

森絵都原作のアニメ映画「カラフル」見ました。

いじめで自殺した中学生を描いたお話です。

最初、天国の入り口で「ボク」の魂が天使（？）から「あなたは抽選でもう一度人間の体に戻ることが許されました」と告げられます。

その体は真（まこと）という名の自殺した中学生のものですが、ボクは真について何も知らないのに、「復活してからあなたはその子になりきるように努力しなければいけません」と天使から言われて、病室のベッドに横たわって家族や医師に囲まれていた真が息を吹き返してから、ボクが真になりきって真がどんな人間か知っていくという不思議な設定です。

真の家族やクラスの環境は複雑なものでした。

家族は会話が乏しく、母親は不倫をしていました。

クラスでは地味な真は友人もなく陰湿ないじめを受けてます。

唯一心が落ち着けるのが好きな絵を描ける美術部の部室でした。

美術部によく遊びに来るある女生徒に心を寄せてましたが、偶然に彼女が援助交際をしているのを知ってしまいました。

そんなこんなで真は絶望して自殺したのでした。

しかし、ボクが真に入ってから真は変わって、周囲の真に対する接し方も変わり、仲の良い友達もできました。

そして挨拶を交わせる人、並んで歩ける人がいるだけで素晴らしいことと気付きます。

そして最後にボクが知ったことは・・・ナイショです。

カラフル・・人間はみな違う色を持っている。一つの色だけじゃつまらない。だからいじめなんかで自殺しちゃいけないよ、という作者の熱いメッセージがひしひしと伝わってきました。

この本はベストセラーになったそうです。

森絵都さんは日経夕刊に軽妙洒脱なエッセイを連載してて、どんな作品を書かれるのか興味があったのですが、これを見てすっかりファンになりました。

川の流れや電車の走る風景がとても美しく、アンジェラ・アキの歌も心にしみるアニメでした。