- 名前
- たっくん
- 性別
- ♂
- 年齢
- 56歳
- 住所
- 大阪
- 自己紹介
- 一緒にお酒を呑んで、楽しめる方募集しています。気軽に声をかけてください。
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
旅。
2009年03月06日 08:26
高速道路を走りながらミー、ミーと微かな物音がしていた。物音だと思っていた。
サービスエリアに立ち寄ると、その物音はミャーミャーへと変わった。猫! でも、どこ?
探し出すのは苦労でした。何故ならフロントスポイラーの内側に小さな窪みがあるのだが、微かにしか見えない。タイヤの横から思い切り手を伸ばすと、そこには悲痛に叫ぶ子猫。
100Km以上のスピードで、その振動と風にさらされながら子猫は便乗してきた。仔猫にとっては思いがけぬ旅の始まりだったろう。
取り出された子猫は愛らしく、すぐにエリア内の人気者になった。ミルクをもらった子猫の周りは笑顔の人だかり。
『ここでどうにか生きていってくれ。』後ろ髪を引かれる思いで、その場を後にした。
仔猫の旅はここから始まるのかも知れない。
それから一月後の雨の日。実家に辿り着いたその時、同じことが起こった。
同じ場所から取り出しても車からの鳴き声は止まない。今度は左右の窪みに一匹ずつ、二匹いたからだ。運転中の鳴き声は雨音にかき消され、まったく聞こえなかった。
連れ去られた二匹の子猫は阪神高速湾岸線を端から端まで風と雨に耐え忍んでいた。
びしょ濡れのカラダを拭き取り、ダンボールの中にタオルと一緒に寝かせた。ミルクを与え、その日はともに実家に泊まった。
次の日、駐車場に戻って子猫を放した。行くあてのない子猫はぐるぐるとその場を彷徨っていた。
遠くから様子を伺っていたら、親猫らしい黒猫が現れた。子猫の匂いを嗅いでいる。
獣は人の匂いが付いた子は育てない。ということを何かの本で読んだ私は心配だった。
しかし黒猫は子猫の首根っこをしっかり噛みしめ、去っていった。しばらくしてもう一匹も同じように親もとに帰っていった。
仔猫達は一泊二日の旅を無事に終えた。
このデジログへのコメント
> ちょこ♪さん
昔の話ですがね。だけどこれはノンフィクションですよ。
仔猫たちにもいい経験、・・・言われてみれば。
仔猫のすごい経験ですね☆でも 全て子猫チャンが無事で何よりです♪そういう事って あるんですね。。
みゅうみゅうさん、コメントありがとうございます!
最近の車ではよくあることらしいですよ。
特に私の車は、旅行くらいしか出さないので猫の巣にちょうどいいのかしらん。
コメントを書く