詩? 春の目覚め

春をまっているの
雪の下でそっと眠っている　ふきのとうのように

春をまっているの
冷たい北風をじっとたえている　この梅の木のように

雪雲の間から射す日の光があたたかくて
本当にとてもあたたかくて・・・
もう少しこのままでいさせて下さい
きっと、春は来るから

雪がとけだし　川には流れがもどり
風が若葉の香りをつれて
空が春の優しさを　ふりそそいでくれる


春になれば
雪はとけるから

春になれば
きっと　とけるから

春をまっている　つくしのこのように
眠ってしまったもう一人の私も
きっと春をまっている

春をまっているの

きっと
春はもうそこまで近づいているから

雪がとけて
光がそっとふりそそぐ　
森の木々達が目を覚まし
風が春をはこんでくるの

ねぇ
見えてこない？
川を泳ぐ魚達が

ねぇ
聞こえてこない？
春を歌う　つぼみ達の合唱が

空をなくした灰色の町も
機械の軋む音も
それはそれで　もう私の一部なのだけれど

ねぇ
たまには　そっと目を閉じて
春を夢みるのも　いいのかも・・・・

ねぇ
たまには　人以外の
声を聞くのもいいかも・・・・

ねぇ
たまには
もう一人の自分を休ませてあげてください

あなたにも　あたたかい春が訪れますように・・・・