パチンコ依存症。

前回の続き。

コントロールを無くしたアドレナリン大噴出の脳は
やがて悲惨な結果をもたらす。
こうなるともう厄介だ。
相当な覚悟で禁パチに取り組まなければ、午前10時の誘惑に
打ち勝つ事はできない。

何処にいても、何をしててもあの瞬間を思い出すのである。
ここまで来るともう完全に脳はあの心地良いあの電子音と
電飾に支配されてしまう。

何度負けようが、何度巻き上げられようが今度こそ取り返すぞ、
取り返さないと明日からまずい。今日こそは今までの負けの分一気に取り返してやる。を
胸に秘めなけなしの大枚をポケットに「いざ出陣」となる。

しかし世の中そうは甘くない。
昨日も一昨日もその前も負けたのだから今日は勝たせてあげようか、なんて
ギャンブル場はどこにも無い。
いくらこの客が金を持っていようが、明日からの生活費がゼロになろうが
情け容赦なく持ってる限りの金を吸い上げていく。
止めて帰らない限り。有り金全てを。

止めて帰ろうかなとした瞬間隣の台が超大当たり！！
駄目だ、このまま引き下がれない、となってしまう。

もう勝ち負けなどどうでもいいのだ。
とりあえず今日一回も大当たりしてないので
なんとか一度だけでも当てないと気がすまない。
あの煌びやかな、あの興奮をどうしても味わって帰りたい
そう思い始めるとコントロールを無くした飛行機のようだ。

当たろうが当たるまいが取り敢えず空いてる席を探してしまう。
そうして、当たる筈もないような台に諭吉さんが吸い込まれていく。
こうなると、もう店側の思うつぼである。
軍資金が底を突くと近くのコンビのATMまで
行って調達してくるありさまになってしまう。

貯金も底を突くと今度は間違いなく闇金だ。
ここまでくるともう自己破産は目の前である。