名古屋市の「自殺をなくそう」

テレビで「自殺をなくそう」ってＣＭがやっていた。
ＡＣかと思いきや、画面右下に「名古屋市」の文字。どうやら名古屋市の制作したＣＭらしい。

ＣＭの内容は、藪ん中で少年がグズってて、どっからか声がする。道に出てみると、４～５人の子ども達がそのグズった少年に声をかけに向こうから走ってくる。
で、「ほんのちょっとの勇気で･･･」「自殺をなくそう」みたいな事を言って終わり。実にキレイな出来だ。

･･･が、グズってる少年が主体で撮られている。キレイにまとまっているが、第一印象では勇気をだして友達を作ろう！って言ってるんだと思った。
だとしたら、実に時代錯誤。生まれた時点・幼年期の環境で少年時代の勝ち組・負け組が完全に決まってしまっている現代だ。そして子供同士ってのは残酷だ。
勇気を出して死ぬよりツライ目にあったらどうする。
勇気を出して死ぬ決意をより固めたらどうする。
どうしても人とコミュニケーションをとるのが苦手なコも多いのに、勇気が出せないなら死んでしまえって思われたらどうする？

実に気に入らないＣＭだと思った。

でも、よく考えてみると最後にグズった子に駆け寄ってくる少年たちに伝えたいＣＭなのか？とも取れる。「勇気をだして、一人でいる子に声をかけて、仲良くしようね。」･･･だとしても、グズった子を一律に扱ってしまっては先に述べたツッコミはそのままに、何ともワカリニクイＣＭだと言う事になる。
大人が考えてワカリニクイもんが子供につたわるもんか。

なんか、福祉やボランティアやエコロジーや･･･ファッションでやってる人間が多いのも否定できないだろうなぁと思う。
何れも金儲けで扱うものではないだろうに。