流星が綺麗だよ　お前流した涙のようさ

　小学生にもならない頃、従兄弟が１７で息を止めた。彼を連れて行ったのは、お盆の海だった。
心臓麻痺。
たった四文字で閉じられた歴史。
あたしはあまりに幼くて、夏休みの旅行が中止になったことのほうが、彼の死よりも悲しくて。

　今、遺影の彼は幼くあどけないはにかんだ笑顔を見せていた。「弟」と呼ぶことすらためらう。

　お兄さんだったはずの彼。

タイトルの歌は、その頃の曲。
星空の上から、彼は見ているのだろうか。

「宇宙飛行士になりたいんだ」
友達の息子はそう言った。
君なら、なれるかもしれない。

そして

死んだ人間の魂は、星になるって言うから、
君は死んだ人間の魂に逢えるのかもしれないね。

伝えておくれ、もう一度逢いたいと。