強敵（とも）との戦い。

へっぽこながら日々発揮する場所もなくジムで鍛えている私。

だが発揮する場面が訪れたのは突然だった。

今日は大きな製品を車に積み納品へ行った。
しかし客先のフォークリフトが壊れている・・・。

この荷物・・・最低４人は必要だ。しかし居たのは私含めて３人。
新入社員のような若い人が人を連れてくると走って行ったが帰ってこない・・・・。

一緒に待ってたお客さん身長１８０cm位、体格良し、私より７～８歳若い、なかなか顔も良い。
お客さん「待ってても時間の無駄ですから２人で運びましょうか？」
私は内心「アホ言うな」と思ったがポーカーフェイスで「そうですね。さっさと運びましょう」と言い、そこから戦いが始まった・・。

重い・・・はっきり言って死ぬほど重い！
お客「大丈夫ですか？」大丈夫ではないが笑顔で「大丈夫ですよ」
脂汗が流れる・・・。負けられない。
しかしお客さんを見るとお客さんの腕もかなり震えている。

私は全力で呼吸を整え言った「そちらは大丈夫ですか？」
「大丈夫です」平静を装った言葉が返ってくる。

絶対に落とせない・・・なんせ１００万越える製品だから。

応援を呼びに行った新入社員が戻ってきたとき無事製品を運び終えていた。
新入社員は２人で運んだことに驚いていたが私は息も絶え絶えだったが 全力の笑顔で「なんとか運べましたよ」と答えた。

その時一緒に運んだ体格のいいお客さんには笑顔があった。
私たちはこの一瞬で一晩語り合った以上の交流をしたのであった・・・。
強敵（とも）と呼べるに値する男であった・・・・。

おバカな私の納品風景でした。