- 名前
- ヴォーゲル
- 性別
- ♂
- 年齢
- 74歳
- 住所
- 海外
- 自己紹介
- もう海外在住29年、定年もそろそろ始まり、人生のソフト・ランディング、心に浮かぶこと...
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サーカスの熊
2008年03月05日 09:26
朝の10時にとりに行くと約束してあった1kmほど離れたプジョーの代理店に車検の済んだ車を取りに行くのに折りたたみ自転車を物置から出してそれに乗って10分弱えっちらおっちら運河を渡りジョギングコースの一部を通り、その間いろいろな自転車に乗るひとたちに混ざってその人たちの好奇の視線をも意識してちょこちょことペダルを漕いだ。
昨日の朝、車をその代理店のガレージに持っていくのに物置からえっちらこと折りたたみの自転車を持ち出して幾つかのヒンジというか金属のおおきなネジを廻してシャフトを伸ばしペダルをちゃんと踏めるように方向を換えハンドルも廻してやっと乗れるような形にした。 それからこの数ヶ月誰も使っていなかったから抜けたタイヤの空気を入れるのにその口金にあう金属の小片を何処かから探してきてポンプにつけ何回かポンプを股の間に挟んで上下させて前輪後輪に空気をいれた。 それを車の後ろに積んでガレージに持ち込み毎年の車検の手続きをしてから家に向かって漕いだ。 車輪がとても小さく、それに変速機がついていないから普通の自転車より頻繁に早く漕がないと走らない。 それでも他の自転車より遅い。 だからこの自転車は連続で走るのなら1,2kmが限度だ。 けれど街中を自転車で移動して何処かに停めておいて遊ぶなり用事をして、また少し走るというなら便利なものだ。
この何年か電車を利用してしばしばいろいろな折りたたみの自転車を持って通勤する人たちを見る。 駅は自由にプラットホームまで押していったり専用のエレベーターがあって身体障害者の車いすと同じく利用できるからどの駅も普通の自転車でさえ持ち込めるようにしてあり、普通の自転車は手荷物料金は必要なものの折りたたみ自転車は無料なのではないかと思う。 私も必要なら使ってもいいと思うがそんな機会はまだない。
時々一人で何処かの町のジャズ祭に一泊か二泊かで車で出かけることもあるのだがその際には、それが町中なら他の町の交通事情が面倒なので出来るだけ何処かに駐車しておいて徒歩かこの自転車で移動する。 知らない町、見知った町を歩くのは楽しいがその距離が少し長くなると自転車の方が便利だ。 それに車の収納スペースも大きくなければ普通の自転車は入れられないから自然とこういう小さなものになる。 変速機がついていればいいのだが只でもらったのだから文句は言えない。 もう10年ほど前だったろうか。 その時7つ8つだった娘がパン屋で買い物をしたときに何かの抽選で当った賞品である。 皆それぞれ自分の自転車を持っていて日頃こういうものは家では使わない。 自転車を修理に出して1,2日つかえないとか昨日、今日のような場合だ。
自転車王国のオランダでは道行く人たちは変わった自転車が走っていれば皆見るし、折りたたみ自転車に乗る人たちも停めてあるものを時々眺めて互いにいろいろ話し合っていることもある。 私のは特に一生懸命漕いでいるのにその割には速度があがらない、というのがユーモラスに見えるのだろう。 小さい子供などはあからさまに笑っているときがある。 まあ、自分でも走っているときに店のガラスやショーウインドウの反射で己が姿をみることがあるのだがあまりみっともいいものではない。
いつか町の中で知り合いに出合った時そいつが私にニコニコしながらあんた、まるでロシアのサーカスで昔見た、小さい自転車かミニバイクに乗っている熊じゃないかと言われたのだが、まあ、そう見えなくもないが、私にはその熊にしてあった口が開かないようにしてあるベルトとか金属製の籠みたいなものはついていないからおまいさんに噛み付いてやろうか、と笑ったものだ。 だから道でこちらを見て笑う子供たちもそういうことを想像しているのだろうか。 まあ、大体そんなもんだろう。
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