果たせぬ夢

こんな私とセックスして頂けるのだから
お相手のどんな仕草であれ「キュン」です。

あまりにキュンキュンし過ぎて
腹上死してしまわないか心配になるくらい(笑)

でもね、これまで一番のキュンは
セックスの最中ではありませんでした。

私のログにしばしば登場する、
JRでも高速でも２時間かかる土地に住む彼女。
お互いに家庭もフルタイムの仕事もあって
逢えるのはせいぜい月に１度だけ。
その日の来るのがどんなに待ち遠しかったか。

彼女もきっとそうだったのでしょう。
待ち合わせの場所に近づく私を見て
少しだけ首をかしげ
ニッコリとほほ笑んでくれた、
その面影が会えなくなった今も消えません。

その彼女とはこんなこともありました。
体を重ねるようになって間もないころだったと思います。
１回目の交わりを終え、心地良いけだるさの中で
ぽつりぽつりと言葉を交わしていると
「もっと若いうちに出逢いたかったなぁ」と彼女が言います。

〈この人と連れ添って一緒に年を取っていけたらなぁ〉
私の思いが彼女に届いたのかもしれません。
でも所詮それは夢物語。

「待たせてしまってごめんね」。
私の言葉に、涙がひとしずく彼女の瞳から流れ落ちました。