売女。

私には何もありません。
私にあるのは、親から与えられた身体だけです。
それを使い、私は暮らしているのです。
私には人を癒す力があります。
でも自分を癒す術を知りません。

私は生まれついての娼婦です。
娼婦になるべくして生まれてきました。
私に助けられた、癒された、と錯覚する人の
なんて多いことでしょう。

私は男性の玩具でしかありません。
それでいいのです。
玩具は遊ぶためにあります。
玩具は癒しのために存在します。
私は玩具です。
それ以上でもそれ以下でもありません。

蔑視も何も私は恐れません。
私を必要とする人がいるということが
私が存在する意義であります。
必要のない玩具になった時に
私は分解されます。

綺麗事も欺瞞も偽善も
私には必要ありません。
人間の内面の9割はそれらで構成されています。
残りの1割が何で構成されているのかを
私は未だ知りません。

玩具で遊べば良いと思います。
飽きるまで遊べば良いと思います。
飽きたら新しい玩具を探せばいいだけです。

それだけの毎日の繰り返しなんです。
それ以上でもそれ以下でもないんです。