舌好き

昔、付き合った人。

キスだけでイキそうって・・・。





飲みに行った帰りに送ってもらった、あの日。

お互いを気遣いながら、たわいの無い会話。

少し飲みすぎた私に、冷たいお茶を買ってきてくれた。
それを少しずつ飲んでたんだけど、彼も一口もらえないかって。。。

うん。

と、一口飲んでいた。


彼の顔が目の前に。
思わず、のけぞってしまった。



そうだよね。ごめんね。
俺ってナニしてるんだろう。

と、自分を責めている彼。

ずっと憧れていたのに。
どうしよう。




シートベルトをはずし、彼のほうへ体をあずけた。


キスをしてくれた。
お互いの酔いも手伝い、ねっとりとした熱いキス。。。




初めてのキスなのに。


こんなキスをするなんて。
キスだけでイキそうや。

このまま、キスしてていい？


幸せだった。
憧れの人に、誘われキスを求められ。



少し厚めの彼の舌を探るように
彼の口の中へ私の舌を伸ばしてみる。


すると、彼のモノが私の舌に絡み付いてくる。

彼の舌に吸い付くと、彼の唾液が私の口に流れ込む。

そして、私の口から首筋へと溢れ流れる。


ねっとりとしたキスだけの時間。






お互いがお互いを求めている。

それが息づかいや、触れ合う手の感覚から感じ取れる。




だけど、キス以上を求めようとはしない。



私を大事に思ってくれる彼の気持ちに気づいた。
私から求めても、きっと彼は断ってくる。





お互いの抱えているモノの大切さを知っているから。






だけど、感じあいたいという気持ちを抑えることは出来ない。


キスだけでごめん。

彼のその言葉を聞いて、さらに熱いキスを求めてしまう私。