些細なことから

こちらでも日に日に増す、新型コロナウイルスによる”人種差別”


私は幸いにして、周りの方々が理解ある（教養ある）人ばかりなので

人種＝ウイルス保持者

というわけのわからない図式を頭の中に持たない人ばかりなのですが

まあ、多いんですよそういう人


土曜にも、お呼ばれしてるパーティーに出席したのですが


会場内で挨拶をして回っていると

大抵の出席者は顔見知りの方ばかりなので、何ともないのですが

今日がデビュー（パーティーあるいは社交の場の）の人＆若い子だと


「あなたはどこのナニー？（乳母）アジアのどこから出稼ぎにきたの？
今はウイルスを世界中にばらまいてる最中なの？」


と、どストライクで失礼極まりない言葉を浴びせる人もいるわけです


ただ


ここは社交の場


そして


私のおじいちゃんは、超雲の上の存在（他の出席者と比べても）


すぐさまスチュワードが口で対抗してる間に

おじいちゃんが登場し


おじいちゃん「やあ、今日は呼んでくれてありがとう。
本来は私が出るには相応しくないパーティーなのだが、この子（私のこと）が優しい子でね、
格下の君の家柄に合わせて出席するのも大切なことだ、と私を説得したんだよ。」

と、嫌味の応酬


こうなると、もはや私には手が付けられず


おじいちゃん「ところで、我が家ではナニー（乳母）は雇ってないのだが
君はさっきうちのナニーがどうだの言っている声が聞こえたのだが？」


というジャブが決まり

おじいちゃん「まさか、次期当主のイチゴに”ナニー”だなんて言わないよな？
君は人を見る目がありそうだ。例え着ている服が襤褸切れのようであっても
溢れる気品を見抜けぬほど下の者（格が違うということの嫌味な言い回し）とは思えぬのでな。」


というストレート


おじいちゃん「何？お前はジョン家（おじいちゃんの家のこと、仮名）の次期当主の顔も
知らないのに、パーティーに呼んだのか？
それはホスト（招待主）として学びが足りないようだ。
お前のところとは付き合いを止めさせてもらうよ。いや、異論は認めんし言い訳も聞かん」


というとどめのアッパー




でございます


そんな調子なので、日曜の昼間も

みんなで庭でフリスビーをしている最中に

渦中のパーティー暴言主が両親と共におうちを訪問し

娘たちと楽しく遊んでいる時間を邪魔しに来た、とおじいちゃん再度激怒



で、当の私は

黙って様子を見守るのみ




何というかですね

格上の人間を怒らせてしまうとですね

階級が上に行けば行くほど、閉鎖的な世界なので

「悪評が立ったら終わり」なところがあるんですよ



そもそも”格下の者が主催するパーティーは、格上は気分次第で出席もしくは欠席”

っていうのが普通なので

出てくれたりすると「格が上がる」わけなんですね


でも、自分の家柄のランク付けがわかってないお坊ちゃん＆お嬢ちゃんがデビューするパーティーだと

よくあるもめ事なんですけど（言葉遣いがなってない、名前を間違って呼ばれた等々）


今回は「コロナウイルス呼ばわり＆アジア人差別」

のダブルで非礼だったので



まあ、おじいちゃんの怒りがおさまるのを待ったほうがいいと思うんですが


相手としては死活問題なわけで



おじいちゃん「何だ貴様は？私が子どもたちと楽しく遊んでるのがわからないのか？
我が家はお前の言うコロナウイルスが蔓延してるかもしれない家なのだから、とっとと帰れ！
ああ、私はそんなもの気にしてもおらんが
アジア人がいる家だからな。お前のような気品あふれる家柄には似つかわしくない家だぞ、さあさあ帰れ！」

と、かなりご立腹


しまいには、謝罪をしてる相手の車を足で蹴り始め


おじいちゃん「このクソ車が邪魔でフリスビーが楽しめん！！とっととどかせクズ野郎！！」


と大激怒




でも、相手としては帰るわけにもいかず


結局は私が「私は気にしてないから、許してあげて」

と口添えして、とりあえずおじいちゃんの怒りは一旦おさまったのでした


何で私が気を遣って話をおさめなきゃいけないのか

疲れるだけなのですが

優しくするのに、理由を考えるのも面倒ですし

あくまでも私はよそ者なのは変わらない事実ですからね



ま、おかげで2,3ほどおじいちゃんの事業に有利なことができたので

それで良しとしましょう、ってなもんです




それにしても、優越感からくる差別というものは

たちが悪い



私はそうならないよう、気を付けよう

そう思った出来事なのでした