趣味は読書、どくとるマンボウ

子供の頃、暖かくなり始めると、近くの池に行き、カエルやザリガニを獲り始める。そして、夏はカブトやクワガタ、秋には、バッタ、コオロギなど。
冬を除いて、虫取りばかりである。
小学校を卒業して、中学で部活を始めるまで、それは続いた。
遠藤周作と北杜夫は、コマーシャルに出ていたこともあって、ほとんど唯一知っている作家だった。
読書を始めたばかりの頃、遠藤周作の「ぐうたら生活入門」と北杜夫の「どくとるマンボウ昆虫記」を買った。
「ファーブル昆虫記」から興味を惹かれたのだ。
いずれマンボウのシリーズを読破したいと思ったが、読んだのは「青春記」と岩波新書の「雑学記」で最もポピュラーな「航海記」は読まずじまいだったが、先日角川文庫で復刊されたので、手に入れて、今日読み終わった。
実に43年の時を経て、読了したことになる。
初読なのに、懐かしい感じがするのは、なぜだろうか。
今ではタブーになっている差別用語が、所々に見られるが、それも気にならない。
ともあれ、この絶版サイクルの速い文庫の世界で、復刊されたのは、嬉しいことである。