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【お題日記】甘い一夜の思い出

2018年11月30日 15:09

あれは学生時代携帯電話なんてなかった頃の話です。
ちょっと長いけどお付き合いください。


付き合っていた彼女クリスマスデートをする約束をした俺は、イブはバイトすることにした。

が、シフトのミスで人員に余剰が!
心優しい俺は、後輩に勤務を譲りせっかく出勤したバイト先を後にした。


お!そうだ!
時間できたし、俺が突然訪問したら彼女は驚いて喜んでくれるに違いない!


俺はさっそく、花束持参で彼女の家まで車を走らせた。
40分後、独り暮しの彼女の家に到着。


メリークリスマス
バイト無くなったので、会いたいから来ちゃった!
今年のクリスマスはずっと一緒にいよう。



用意した台詞完璧だ。
これなら誰でも服を脱ぎ捨てて抱きついてくるに違いない。
よしっ!



ピンポーン


…。


あれ?

ピンポーン


…。



彼女バイトだったかな?
まぁいい。21時には帰ってくるだろう。
あと一時間だ。



21時半
あれ?


そこは閑静な住宅街
近くの公園の脇に車を停めて、俺は彼女の帰りを待った。


22時
あのぅ、車のエアコンがあるとは言え、いい加減寒いんすけど…
冷えきっちゃったよ。
彼女帰ってきたら、一緒にお風呂に入ろう。
うん、決めた!



23時
…。
…。
寒い…
これは、もう帰るべきなのかもしれない…
とりあえず、ホット缶コーヒーを買って様子を見に行ってみよう。


ピンポーン

…。

部屋の電気も点いていない ○| ̄|_



よし、今日は帰ろう!
彼女大丈夫かな。
怪我して入院とかじゃ無きゃいいけど。


ん?

車の鍵どこだ?

あれ?


ヒーーー!
!!(゜ロ゜ノ)ノ


車に刺したままだよっ!
しかもジャンバーも車内。


閉じ込めてしまった( TДT)


深夜の住宅街薄着公園ブランコに座り途方に暮れる男。
冷めた缶コーヒーを口にする


男は言った

このコーヒー、甘いなぁ




以上、甘い夜の思い出
結局、業者よんで車の鍵は開けてもらった。
痛い出費だったよ。




で翌日会った彼女は、


えっ?
来たの?
ごめーん、友達とクリスマスパーティーしてた!



数年後、その彼女結婚したので良い思い出となったが、離婚した今では恨みでしかない!

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