- 名前
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嫉妬という感情
2018年11月04日 16:47
嫉妬深い子供で、幼少期から高校生くらいまで自分の嫉妬心によってずいぶんと苦悩した記憶がある。
嫉妬の内容は様々で、才能、容姿、恋愛がらみ。あまり持ち物等で他人に嫉妬した記憶はないが、自分の資質について不当に低い評価をされている、という感情は常に持っていた。
高校生の頃だったと思うが、教科書を通じて三木清という哲学者と「人生論ノート」という著作を知り私の嫉妬心はほぼ消滅した。
教科書では、人生論ノートの中の「旅について」という一つの章が取り上げられていただけだが(同じ年頃の人は「旅は漂白」という文章で始まる文章を覚えていらっしゃる方もいるかもしれない)、その文章がとても気に入った私は、学校帰りに本屋に寄り人生論ノートを買った。
ついでに三木清ノートシリーズと言われている「哲学ノート」と「読書と人生」も買った。というのは嘘で、哲学ノートだけを買った。
読書と人生は当時既に廃盤になっていて、我が家にあるものは中古品を結構苦労して手に入れたものである。
その後哲学ノートも廃盤になったような記憶があるが、また復活しているかもしれない。
人生論ノートには教科書に載っていた「旅について」だけでなく「幸福について」「怒りについて」「健康について」など様々な事柄に関してさほど長くない文章で論じてあり、頭から読まなくても気になった章だけ読めばよく、読みやすい本だと思う。
文庫で出ているし、まさにポケット哲学書。
高校生の私には難しすぎる内容もあったが、目から鱗だったり、心の中でぼんやり感じていたことを言葉にしてくれたような内容もあり、私にとっては不動の「我が人生、影響を受けた書籍」に入る本で、もう何百回となく繰り返し読んでいるし、今でもたまに取り出してパッと開いたところを読んで考えてみたりということをする本だ。
私が最も好きな章は「健康について」で、内容は割愛するけどそれまで漠然と抱いていた西洋医学への違和感を的確に示してくれた。また、私が他人と自分との相性を考えるときに、健康についてで語られている視点は非常に参考になっている。
また、「感傷について」もとても好きで、自分はこれを読んだ後に精神的にぐっと大人になったと思う。
つまり、少女趣味的に感傷に浸るということをほぼ止めて、行動する人間になった。
どの項目にも言えることだけれど、読後すぐに行動が変わるわけではない。
ただ、内容について考えて、再読し、また考えて、、、、ということを繰り返しているうちに、書かれていることが自分のものになったと感じる時があり、その頃には行動も伴っているという感じだ。
人生論ノートには「愛について」と対になるように「嫉妬について」という項目がある。
これを読んだ時、私はガツンと頭を殴られるほどの衝撃を受け、その後猛烈に恥じ入った記憶がある。
そして、これだけは絶対に自分のものにするのだという気持ちで、暗記するほど読んだし、日常で嫉妬を感じるたびに文言を思い出して、自分の嫉妬心の奥にあるものを見つめた。
だから比較的早く意識を変えられたことの一つだったと思う。
今、他人に嫉妬をほとんど感じることはない。
「嫉妬について」の文章も不要となってしまったので、改めて読むことも滅多に無くなってしまったため、一字一句を記憶しているわけではないが、私を恥じ入らせた主たる内容はこうだ。
「嫉妬は、他者を自分のレベルに引き摺り下ろす行為であり、自分はその位置にとどまったままで一切の努力をしない」
まさに、私が優れている人と並び追い越そうとして努力するならば、相手は自分を高いところへ連れて行ってくれる目標であって、そこに嫉妬など生まれない。
私が嫉妬していたのは、「今の自分のまま」勝てないからに他ならず、そこには「今の自分のままでいい」という何の根拠もない慢心があった。
それを突きつけられて、私は一人勉強机の前でものすごく恥じた。
「サボっているだけなのに、他人のせいにしているだけだろう」と誰かに真正面から言われたように感じたし、事実そうだったのだから。
素晴らしく才能をある人に出会う時、とても美しい人を見た時私は羨ましいなと思う。
でも今はそれでイライラすることはない。
あんな風になりたいと思えば、足りないところを埋めればいいし、素晴らしいけれども自分と目指す方向が違えば、特に並べて比較することでもない。
私くらいの年齢でも、またそれ以上でも、強い嫉妬心を持ち続けている人は男女ともに多い。
そういう人は必ず足を引っ張ろうとする。
あるいは何かと理由をつけて自分の嫉妬心をごまかし、諦めてしまう(酸っぱいブドウの論理)。
一方で、羨ましいと言いつつ、猛然と努力し始める人がいる。
その差は何なのだろう?
セックスについての感想を聞いて、あなたはどうしたいのだろうか?
向上したいのだろうか?
それともただ現状に安心したいのだろうか?
このウラログへのコメント
> theworldさん
大人になっていくにつれて、経験も深めて自信もつき、嫉妬心も減って行くのかもしれません。逆に、未だ囚われている人はかわいそうに思いますね。
凄く勉強になりました^^
自分を向上させようと思えばこそですね ←旨くかけませんがw
はじめまして
通りすがりますー。
内容、とても興味深く読ませていただきました。
面白い内容が多いので
足跡たくさんつけてしまうと思いますが
気持ち悪がらずにご了承いただければ幸いです。
> tom夫さん
はじめまして!
最近過疎化しておりますが猛暑のひと時、楽しんでいただければ幸いです
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