【お題日記】千代流 飾り山【表】『鎮西三雄博多護』

戦国時代の九州・博多を守護した立花道雪と高橋紹運、その二人を父に持つ立花宗茂。三人は互いに義と父子愛でその名を残します。

立花道雪は若い時、雷を切ろうとしてそれに撃たれて足が不自由になりました。その為、戦の時は木の台に乗り屈強の武者に担がせ、長巻きで武装した馬周りに守らせ、てっぽうと呼ばれる樫の棒で台を叩いて味方を励まし敵に突撃、打ち破ったと昔から伝わっています。

高橋紹運は九州制覇を目指し進軍してきた島津軍五万を僅か七百人で岩屋城にて迎え撃ちます。宗茂の預かる立花城への進軍を遅せる為でした。十四日の激闘の末、紹運以下七百数十人全員が玉砕を遂げます。

「鳴呼壮烈岩屋城址」

立花宗茂はその後秀吉の九州平定で秀吉に付き、数々の武勲を立て、「東の本多忠勝西の立花宗茂」とも云われる様になりました。関ヶ原では西軍に付き、敗れて改易となった後も徳川家から義の武将として信用され、元の領地柳河に復帰します。元の領地に戻れたのは戦国武将としては立花宗茂のみでした。