趣味は読書、3・11

確か、小学校4年生の時だったと思う。夕方、母と二人で家にいて、母は台所で夕食の支度をしていて、僕はテレビを見ていた。
その時、それまで経験したことのない地震があり、母と二人表に飛び出した。
僕は怖くて、割烹着姿の母の胸に抱きついていた。
既に日は暮れて、辺りは真っ暗だった。
地震が治って暫くして、父が会社から帰って来た。
父の会社でも、相当揺れたらしい。
テレビのニュースでは、僕らの地域は震度4だった。
あの時から、雷や火事より、地震が一番怖いと思うようになった。
あれから、40年を経て、3月11日。僕は東京で東日本大震災を経験した。
あの日は、鉄道も道路も混乱し、渋滞し、帰れそうもなかったので、会社に泊まった。
その夜、携帯のテレビで、東北地方が酷く被災しているのを知った。
そして、翌日、確か土曜日の夜帰宅してみると、薄型テレビは倒れたいたが、それ以外に被害はなかった。
一日中テレビを見ていると、どのチャンネルも、津波や地震のニュースばかり。
今までにも、阪神大震災もあったが、自分の住む地域が揺れなかったので、実感が薄かったが、今回は違った。
あれから6年だという。
戦争を経験しない世代には、非常に辛い経験になった。
あれ以来、心の片隅にいつか自分の、ある所も、地震で崩壊してしまうのではという不安は常にある。