【お題日記】[ひな祭り][友達][内緒]を使って投稿

エロネタではないです。
エロネタではないです。




3月は、ひな祭りもあるが、私の誕生月でもある。
学校が終わって帰宅していると、近所のお友達が、後ろからついて来た。

「どしたん？」
「遊びに行っていい？」
「いいけど、おやつ食べたん？早くね？」

友達はランドセルを背負ってない。
彼の方が学校から家が近いから、帰宅後すぐに、まだ下校中の私を追いかけたようだ。
手には、ビニール袋があった。
きっと中身はお菓子だろう。

一緒に食べようということなのかもしれないと思った私は、友達と自宅まで歩く。
学区の隅の家にまで遊びにくる友達はあまりいなかったから、帰宅するなり母親が驚いていた。
ましてや、友達は男の子。
変に気を使って、家には珍しく紅茶が出された。

私の部屋に入るなり、彼は言った。


「お前、嫁にいけなくなるぞ」
「はあ？なにそれ？」


突然の言葉に、私は笑った。
友達が指差しした先には、雛人形がある。
ピアノの上に飾った、お雛様とお内裏様のみのものだ。


「しまうのが遅くなると、結婚できる時期も遅れる」
「へぇ」


物知りな友達の言葉にはあまり興味がないものだった。
結婚とか想像すらしなかった思春期。
友達なりの知識の披露なのだと思って聞き流していた時だった。


「いざという時は、俺がもらったる」


そのセリフに、私はフリーズする。
頭の中で、それをリピートしていた。

もらう、だと？
どういう意味だ。

脳内フル回転で彼の真意を探ろうとした。
うすうす、気づいてはいた。
でも、気づかないふりをしていた。

何も答えず、ひなあられをつまむ私に、友達はもう一つ、自分の知識をじまんする。


「お雛様とお内裏様、置く場所逆やで」
「…へぇ」
「関西風だな！」
「…ふーん」


可愛くない返事しかできない私に、友達は更に私を驚かす。
持ってきたビニール袋には、オルゴールが入っていた。
ひな祭りを何日も過ぎたあとに訪れる私の誕生日プレゼントだそうだ。
お礼をいうと、彼は帰った。
翌月からの新学期。
私はいつも通り、彼もいつも通りだった。



それから数年後、正式に告られたのはまた別の話。
なにが内緒かって、もらったオルゴール、ちょっとしてから壊れちゃったこと。
それを謝ることもできなかったなあ。

くそつまんない思い出話でした！アダルト要素まったくない！ごめんちゃい！
事実とネタも少し混ぜてます。