キス

初めてしたときは、
『なんか、むにむにしてて（相手の唇が）
　　そんなに気持ちよいものじゃない』
と、そっけない感想。
相手も初めてだったため、
お互いが手探り状態で、
『とりあえず、口をくっつけとけばいいだろう～』
と、結構投げやり風（笑）
その人とは数年付き合ったけど
最後まで、そんな感じだったので
お互いが上手でも、楽しむ気持ちもなかったのかも知れない。

それから何人かとキスをした
その経験とともに
『あ～、こんな感じが良いのかな?』と
何かがつかめてきた。

たまたま偶然なのか
私と付き合う人はみんなタバコを吸わない。
そんな中、ある日喫煙者とキスをした。

今までとは何かが違う
前後に喫煙したわけでもないのに
ほのかに感じる、タバコのにおい。
それがモノスゴイ新鮮。
それだけじゃなくて
唇を優しく舐めたり
歯をつついてみたり
舌を微妙な強弱をつけて舐めたり吸ったり
要するに
キスがすごく上手な人だったわけで
このまま何時間でもキスしていたい
そんな今までに無い感覚を味わった。
そうなると
キスだけじゃ物足りなくなってきて
今すぐにでも、エッチがしたくなってくる。
（すぐにはしなかったけど）

そんな彼は
『タバコのにおい、イヤでしょ?』
そういってキスの前にガムを噛んでくれたりもした。
だけど
あのタバコのにおい混じりのキスが
何ともいえないくらいに好きで
何というかな
『大人のキス』
そんな思い出。

今でも、基本的にキスは好き。