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『クソ! ゴムめ!!』

2013年11月13日 14:32

精子「くそ、ゴムめ・・・」

ペ●ス「どうした!なぜ卵子に向かわない!」

精子「司令官、ゴムです!コン●ームの野郎が邪魔を」

ペ●ス「な、なにぃ!また奴か!」

コン●ーム「ふっ、貴様らは一匹足りとも卵子様のところには通さん」

精子「私達はもう、だめです。はぁ、はぁ、く、苦しい・・・」

ペ●ス「くっ、なぜだ、なぜ、新しい命の誕生の邪魔をする!?」

コン●ーム「貴様らに答える必要はない。ただ、受精させるわけにはいかんのだ!!」

精子「志、いまだはたせず・・・ガクッ」

ペ●ス「ちくしょう、今回も失敗か・・・」

金玉「ペ●ス!また失敗したのか!何億という軍勢を率いておきながらなぜ卵子一つ攻略できんのだ!」

ペ●ス「ははぁ!畏れながら申し上げます!コン●ームはあまりに強力な敵!精子どもが何億いようと破れませぬ!」

金玉「黙れ!この腰抜けが!貴様の射出力が足らぬのだ!あんな薄っぺらいゴムごときなぜ破れぬ!」

ペ●ス「ゴムは伸縮性に富んでおります!某がいくら粉骨砕身あるがままの力を込めても破ることはかないませぬ!」

金玉言い訳はきかぬ!この世に越えられぬ壁などないのだ!新しい命のため、どんなことをしてもコン●ームの試練を乗り越えてみせよ!!!」

ペ●ス「ははぁ!このペ●ス、次は命に代えても必ず!」

金玉「ではゆけぃ!巨砲よ!精子どもの明日をかなえてみせよ!」

ペ●ス(そうは言われてもあのゴムを破る方法・・・そんな手があるのか・・・)

ペ●ス「とりあえずコン●ームについて調査してみるか・・・」

ペ●ス(ムッ!こ、これは!コン●ームにこんな弱点があったのか!ふっ、コン●ームよ、次は貴様の思い通りにはゆかぬぞ・・・)

ペ●ス「今度こそ貴様に邪魔はさせん・・・」

コン●ーム「馬鹿め!懲りずにまた来たのか!無駄なことを!」

ペ●ス「ふっ、コン●ームよ、尽く我等の進軍を阻んできたが今日はそうはいかんぞ・・・」

コン●ーム「な、なにぃ!?どういうことだ!」

ペ●ス「貴様の弱点を調べたのだ!」

コン●ーム「この俺の弱点だと!!」

ペ●ス「そうだ!さあ、今だ!陰毛!」

陰毛「・・・」

コン●ーム「い、陰毛だと!こいつがどうした!?」

ペ●ス「某と貴様の間に陰毛と入るとどうなるか・・・わかっているだろう!!」

コン●ーム(こ、こいつ!しまった!このままでは!!このままでは!!)

コン●ーム「ぐ、ぐああ、陰毛との摩擦で破ける!うわあああ!!」

ペ●ス「くらえぃ!音速コンコルドピストン!!」

コン●ーム「や、やめろおおお!破れるうううう!!」

ビリッ

ペ●ス「今だ!コン●ームが裂けた!ゆけぃ!精子達よ!突撃だ!」

精子達「わーわー!!」

ペ●ス「全軍突撃ぃぃぃ!!卵子に全速前進!!」

精子達「わーわー!わーわー!・・・うっ!!」

ペ●ス「な、なんだ!精子達が死んでいく!?」

コン●ーム「ふ、ふふ、甘かったな、ペ●ス!!このコン●ーム、常に奥の手を用意しているのだっ!!」

ペ●ス「なんだと!?」

精子「し、司令官、頭が、頭が、動かな、、い・・・ガクッ」

ペ●ス「こ、これは!!」

コン●ーム「くくく、これが殺精子剤『メンフェゴール』だ!!」

ペ●ス「メンフェゴールだと!?」

コン●ーム「貴様もペ●スなら聞いたことぐらいあるだろう!精子が触れるだけで頭部が破壊される究極の殺精子剤だ!!」

ペ●ス「噂には聞いていたがなんと恐ろしい!一瞬にして何億という骸の山!貴様、なんとむごいっ!」

コン●ーム「フハハハハハ、卵子様をお守りするためだ!手段など選ばん!!」

ペ●ス「くっ、またしても失敗か・・・」

金玉貴様!ペ●ス、またおめおめと生き恥を晒して帰ってきおったか!」

ペ●ス「ははぁ!畏れながら申し上げます!コン●ームの奴めが毒を散布し精子どもは全滅致しました!」

金玉「な、なに!毒だと!?」

ペ●ス「コン●ームは触れただけで精子の魂を奪う死神のゼリー『メンフェゴール』を使用したのでございます!」

金玉「な、なんということだ・・・あの死の薬を・・・」

ペ●ス「もはや突破口はございませぬ!何卒、ご英断を!」

金玉「ペ●ス!貴様!この儂に受精を諦めろと申すか!」

ペ●ス「親方様!しかし!!」

金玉「たわけが!明日が!未来が!かかっておるのだ!貴様にはあの輝かしい新しい命が見えぬのか!!」

ペ●ス「某も親方様と気持ちは同じにございます!!」

金玉「黙れ!儂は受精するまでは絶対に諦めぬぞ!地獄の業火に焼かれようと神がこの儂を見離そうと儂は卵子の元に精子を届ける!」

ペ●ス「親方様!畏れながら申し上げます!ただただ毒の海に精子どもを投げ出すのは亡国の策でございます!何卒、何卒、ご英断を!」

金玉貴様!言わせておけば!」

ペ●ス「降伏ではございませぬ!コン●ームと寝返らせましょうぞ!」

金玉「なんだと!?」

ペ●ス「ははぁ!奴は敵としてあまりにも強大!もはや勝ち目のない戦!ならばコン●ームを我が陣営に寝返らせましょう!奴とて卵子から雇われているに過ぎませぬ!忠誠心は低いかと!」

金玉「うむむ、コン●ームを抱き込むと申すか・・・」

ペ●ス「はっ!それこそが未来のため!無駄な血を流さぬためでございます!」

金玉「よかろうっ!ペ●スよ、今度こそ余に吉報を聞かせてみせよ!!!」

ペ●ス「ははぁ!このペ●ス!命に代えても!!!」

ペ●ス「聞こえるかああああ?コンドオオオオムゥゥ!!」

コン●ーム「な、なんだ!?」

ペ●ス「今回、我々に戦闘の意思はない!今日は貴殿と腹を割って話したい!」

コン●ーム「む、奴らめ和議か・・・以外とくえん奴らよ・・・まあ、よかろう。話し合いぐらいには応じてやろう」

コン●ーム「よかろう!このコン●ーム!そちらに向かう!!!」

ペ●ス(ふむ、とりあえずは話し合いの場には引きずりだせた・・・だが、はたして・・・)

・・・

コン●ーム「このような素晴らしい晩餐会に御呼び立てを頂き」

ペ●ス「社交辞令はよせ、コン●ーム」

コン●ーム「ほう、何か裏があると思っていたが俺の勘違いかな?」

ペ●ス「単刀直入に言おう。卵子の下を離れてほしい」

コン●ーム「ふざけているのか?俺だって名の知れた兵だ。主を簡単に裏切れるか!」

ペ●ス「貴様、主を裏切れんと申すか?」

コン●ーム「当たり前だ!こんなふざけた話なら俺は帰るぞ!」

ペ●ス「まあ待て。俺はそこが気になっているのだ。コン●ームよ、なぜそこまで精子から卵子を遠ざけようとする?」

コン●ーム「ふん、知れたことだ!卵子精子が出会えば新しい命ができてしまうではないか!」

ペ●ス「その通りだ。それの何が駄目だというのだ?」

コン●ーム「ふっ、ペ●スよ、予想はしていたが、貴様、よほどの世間知らずらしいな」

ペ●ス「な、なに!どういうことだ!?」

コン●ーム「貴様は新しい命が誕生する意味を理解していないのか?」

ペ●ス「なんだと?」

コン●ーム「ペ●スよ、貴様は世界を想像したことはあるのか?新しい命が羽ばたいていく世界を」

ペ●ス「世界だと?素晴らしいものだと聞いている。輝かしく誉れあるものだと」

コン●ーム「だから世間知らずなのだ!」

ペ●ス「なに!?違うというのか!?」

コン●ーム「俺はその世界からやってきたからわかる。世界なんて糞だ!」

ペ●ス「なにを馬鹿な!貴様こそ何もわかっていない!世界が糞なはずがない!」

コン●ーム「ペ●スよ、どうやらお前は心底純粋で思考がお花畑のようだな」

ペ●ス「貴様!言わせておけば!!」

コン●ーム「まあ落ち着け。お前の言う世界ではな、羽ばたいていった命達が自ら死んでいるのだ。一言で言えば自殺をしているのだ。生きるのが嫌になってな」

ペ●ス「な、なに!?」

コン●ーム「しかも若者が中心に自殺しているんだ。お前は命をかけて必死に精子卵子まで届けて新しい命に希望を見出だしているかもしれんがな。その新しい命は産んでもらって迷惑だと言ってるんだよ」

ペ●ス「そ、そんな、そんな馬鹿な!」

コン●ーム「まてまて、馬鹿な話はまだ終わらない。世界では巣立っていった命達による醜い争いや蹴落としあいが絶えないのだ。
自分さえよければいい、他者が傷付こうと知ったこっちゃない。そんな畜生以下に成り下がっているんだよ。今の世界はな」

ペ●ス「嘘をつけ!そんな出鱈目を誰が信じるか!」

コン●ーム「嘘なものか。自ら死んでいない命達は社会は厳しいとお互いを傷付けあい許し合わず、愛が欲しくても欲しいと言えずお互いに孤独を貫き欝になり、金とやら欲しさにゆとりや温もりを自ら捨て去るのだ!それが世界だ!」

ペ●ス「ば、馬鹿な・・・狂っている・・・」

コン●ーム「そうさ!狂っている!もはや世界に生きる価値なんてないのさ!俺はこんな狂った世界に何も知らずに生まれようとするかわいそうな卵子精子を守ってやっているのさ!」

ペ●ス「コン●ーム、そうか、そうだったのか・・・」

続く

このウラログへのコメント

  • クラウレ 2013年12月31日 04:16

    落ち込み気味でしたが笑えました!ありがとう♪

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