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残るもの

2010年11月24日 15:02

結婚する前に付き合っていた人の事を、たまに思い出す時がある。

理由は別れ方にあったんだと思う。
別れた理由は一方的に僕にある。

彼女と別れた時は、僕の環境に大きな変化が立て続けに起こったタイミングで、それに関しての彼女の態度も相まって、僕はあらゆる事にやる気を失っていた。

正直、キチンと話をして別れる気力すらなく、同棲を解消し、引っ越しをし、仕事も変え、あらゆる事をリセットする方が重要だった。

そんな僕を見て、彼女は別の女が出来たと思ったらしい。
同棲解消後は実家に戻っていた彼女が、ある日突然やってきた。
けれど、別れの理由を説明する事はできなかった。
自分の気持ちを正直に話してみるものの、彼女は納得するわけもなく。
平行線のまま、終電も無くなり泊まる彼女
夜中に突然しゃぶり出す彼女。 抵抗せず抱く僕。

本当の気持ちを理解してもらえぬまま、過ぎて行く時間。
どんなに抱き合っても、戻るはずのない気持ち。

翌日、居たたまれなくなって、彼女を実家に帰した。
彼女も居たたまれずにいたんだろうと思う。

そして、電話越しに嘘をつく事にした。
彼女が納得するように、他の女を好きになったと。
「そういう話がしたかったよ」「きっと前の女と別れた時も、こんなグチャグチャしてたんでしょ?」「あたしの4年返してよ」「だったら何で抱いたのよ?」「でも、抱いてくれて嬉しかったよ」「結婚されると取り戻せないから、結婚だけはしないでね」

憶えているフレーズ
何一つまともな返事なんて出来るわけない。
ただ、僕は逃げたかっただけだからだ。
一人になりたかっただけだからだ。

彼女は傷ついただろうし、僕も傷ついた。
僕は、どうするべきだったんだろう。
勇気を出して家まで来た彼女に対して、僕はどう振る舞えば良かったんだろう。
本当の気持ちを伝え続け、彼女が納得しない別れと
嘘を付いてでも、彼女に区切りをつけてもらう別れと
どちらが正解だったのか、僕には未だに解らない。

ただ、それから僕は自分の気持ちを隠すための嘘を、選択肢の一つとして手に入れた事は確かだ。

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