わしは猫である

わしは野良である、名前は無い

　しかし、よく餌をくれる人間はわしのことをブタと呼ぶ

　意味は解らなかった
　だが、なぜか意味も無く不愉快になったので睨つけてやったら呼び名をブータに変更した。まあ、許してやるか。

　この人間、わしがやってくると何も言わずに飯をくれる。しかも触ってくるわけでも悪戯する訳でもない。
　実に都合が良い人間だ。
　唯一の不満はいつも外にいるとは限らないことだ。
　石でできた人間の巣の中に入ってなかなか出てこない時がしょっちゅうある。
　困った人間である、わしは外にいて寒いのに気が利かない。

　最近は寒くて寒くて、毎日日向ぼっこで体を温めている、冬は獲物が少なくて困るのだが今年は意外とゆっくりできそうだ。
　もちろん人間に感謝しているわけではない、勝手に食い物をくれて勝手に喜んでいるのだから

Give & Take

　と言うやつだ！
　ちなみに人間の言葉だ、こう見えても勉強しているのである