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もしも私が 家を建てたなら 大きな窓と・・・

2006年04月19日 21:45

「どうして俺の気持ちが伝わらない?お前にはわからないのか?」
そう言って、私を正面から抱きしめた人。
私は、虚ろな瞳で満月を過ぎた月を見ていた。

 私は自分の内側にぽっかりと空いた暗い穴を見つめていて、それを塞いでくれるものを探していたんだと思う。オイディプスだかエディプスだか知らないけれど・・・。
あたしは、その穴を、男の欲望の猛りで埋め合わせようとしていた。

乱暴に、ただのがらくたみたいに扱われることで、何とか精神のバランスをとって・・・

「お前はそうやって、今夜も一人で泣くのか?」
感情というものが剥落してしまったのかも知れない。温かい腕に抱かれても、愛しさも感じない。
泣いてなんかいなかったし、悲しくも痛くもなかった。

あんなに頑なで、あんなにアンバランスだった頃。

あの人だって、本気であたしを愛していたわけじゃない。

だけど一晩中・・・自分の欲望を押さえて、手を握ってくれていた人。

あなたの牡の欲望が、猛っていたのは知っていました。でもあたしは、気づかないふりをしました。

天道様が空を朱に紫に染める頃、私の手を握ったまま小さな寝息を立てた人

あんなにあたたかな夜は、初めてでした。

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